2019年9月28日(土)

池田浩士トークイベント 『ボランティアとファシズム――自発性と社会貢献の近現代史』(人文書院)刊行記念

【ジュンク堂 難波店】
それは自発か、強制か?
――東京帝大セツルメントの経験から考える

池田浩士(ドイツ文学 京都大学名誉教授)

関東大震災当日の1923年9月1日、東京帝大の学生38人は洋上にいた。
当時日本の植民地だったミクロネシアの南洋群島での見学を終え、軍艦で帰路についていたのだ。
翌日帰港するや、彼らは帝大および上野での救護活動を展開する。
だが、それで終わりではなかった。
大震災の罹災者支援という一時的な活動から、日本という国家社会で「もっとも大きな苦しみを味わいつづけなければならない人びとと共に生きる活動へと、彼らは歩を踏み出したのである」。
それこそがセツルメントの開設だった。
しかし、ここでボランティア活動に勤しんだ学生たち、教員たちがその後歩んだ道行きは一様ではなかった。
時代はやがて、〈転向〉と〈勤労奉仕〉の季節を迎えることになる。
――日本におけるボランティア運動の端緒を開いた東京帝大セツルメントを事例に、社会貢献における自発性と強制性の境がどこにあるのか考えます。

【プロフィール】
池田浩士(いけだ・ひろし)
1940年生まれ。ドイツ文学・ファシズム文化研究。
京都大学名誉教授。
主著に『ルカーチとこの時代』(平凡社、1975年)、『ファシズムと文学』(白水社、1978年)、『抵抗者たち』(TBSブリタニカ、1980年/増補新版=共和国、2018年)、『池田浩士コレクション』(インパクト出版会、刊行中)など。
主編訳書として、『ルカーチ初期著作集』全4巻(三一書房、1975-76年)、『ドイツ・ナチズム文学集成』(柏書房、刊行中)など。

■開催日時 … 2019年09月28日(土) 15:00~17:00

■会場・受付 … 3階カウンター前特設会場。入場料無料(定員30名)
ジュンク堂書店 難波店 TEL 06-4396-4771

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