自由平等・絶対平和の追求を主張し譲らない洋学紳士君と、軍備拡張で対外侵略すべしと激する豪傑君。
受けて立つ南海先生の持論は二人に「陳腐」と思われてしまうのですが……。
三人の酔っ払いが正論あり、暴論あり、極論ありで討論したすえの結論はいかに?
東洋のルソーと呼ばれ、自由民権運動の理論的指導者であった中江兆民が、近代国家としての日本が抱える問題、とるべき進路について、自らの真意を絶妙な距離感で「思想劇」に仕立てたのが、今回取り上げる『三酔人経綸問答』です。
余命一年半を宣告されてのち、自らの思いを綴った『一年有半』とあわせ、兆民の思想の先見性と現代性について、また人物としての魅力についても訳者の鶴ケ谷真一さんに語っていただきます。
(聞き手:光文社古典新訳文庫・創刊編集長 駒井稔)
光文社古典新訳文庫が紀伊國屋書店電子書籍Kinoppyとコラボレーションして開催するReaders Club読書会(Reading Session)、第56回です。
○日時:2019年9月26日(木)18:30~ (開場18:15)
○場所:紀伊國屋書店新宿本店 9階イベントスペース
○定員:50名
○参加費:無料
○参加方法:2019年9月5日(木)午前10:00より2階レジカウンターにてご予約を承ります。お電話でのご予約も同日より承ります。
○お問い合わせ 新宿本店2階カウンター 03-3354-5702
*イベントは1時間30分~2時間程度を予定しております。
*トーク終了後ご希望の方には講師の著書・翻訳書にサインをお入れします。
*19:30以降の入場はお断りさせて頂く場合がございます。あらかじめご了承ください。
【プロフィール】
鶴ケ谷真一
1946年東京都生まれ。エッセイスト。早稲田大学文学部卒業。
訳書に『三酔人経綸問答』『一年有半』(中江兆民)、著書に『書を読んで羊を失う』(第48回日本エッセイスト・クラブ賞)『猫の目に時間を読む』『古人の風貌』『月光に書を読む』『紙背に微光あり』『記憶の箱舟:または読書の変容』などがある。