【ジュンク堂 池袋本店】
日本人による沖縄への差別を植民地主義と看破し、沖縄から日本への基地の引き取りを主張した『無意識の植民地主義』は2005年に刊行され、日本でも沖縄でも強い反発と無視によって迎えられました。
高橋哲哉さんは、植民地主義とはその作動のメカニズムを徹底的に否認・隠蔽することによって機能するものであり、本書が強い反発と無視を引き起こしたのは、日本人による植民地主義という真実を暴露したためだと指摘します(本書解説より)。
初版の刊行から14年、いまでも沖縄では、辺野古の新基地建設が進められ、県民投票は日本政府に無視され、沖縄人へのヘイトスピーチが繰り返され、沖縄好きの日本人による「沖縄ストーカー」が後を絶ちません。
一方で、米軍基地の県外移設を論じた高橋哲哉さんの『沖縄の米軍基地』(集英社新書)の出版や、日本各地の「引き取り運動」の立ち上げなど、本書に触発された日本人の応答もはじまっています。
松永勝利さんは、『無意識の植民地主義』を読んだことで、ジャーナリストとして沖縄に向き合う姿勢が大きく変わったといいます。
そこで『増補改訂版 無意識の植民地主義』の刊行を記念して、著者の野村浩也さんと解説執筆者のおひとりである高橋哲哉さん、司会には同じく解説執筆者の松永勝利さんを迎えて『無意識の植民地主義』がどのように受け止められ、日本人は沖縄にどう向き合うのかをお話しいただきます。
【講師紹介】
野村浩也(のむら・こうや)
広島修道大学教授。専門は社会学。
著書に『植民者へ』(編著書、松籟社)、『社会学に正解はない』(共著、松籟社)など。
高橋哲哉(たかはし・てつや)
東京大学大学院教授。専門は哲学。
著書に『沖縄の米軍基地』(集英社新書)、『デリダ』(講談社学術文庫)など。
松永勝利(まつなが・かつとし)
琉球新報 読者事業局特任局長・出版部長。
著書に『ルポ軍事基地と闘う住民たち』(共著、日本放送出版協会)、『争点・沖縄戦の記憶』(共著、社会評論社)など。
★入場料はドリンク付きで1000円です。当日、会場の4F喫茶受付でお支払いくださいませ。
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