かつて、健全な社会には自分がいられる場所がないと感じ、文章を書くことで、自分という犯罪者予備軍を自ら予防していたと語る雨宮処凛さんと、子どものころ、お母さんがダイナマイト心中し、自殺について書いたり話したりしていたら、自殺が社会との接点みたいになってしまったという末井昭さん。
学生時代のいじめ、自殺未遂と胃洗浄。
仲間外れにされない場所がほしくて動きつづけて、いま。
これまで体験してきたことを、ひょうひょうと丸裸で語り、「迷惑をかけるな」「生産性」などの言葉が飛び交う現在の「不寛容さ」について考えながら、死なない方法を、ふたりで編み出してみたいと思います。
深刻なことであればあるほど「助けて」と言うハードルは高くなります。
だけど、小さなことから助けを求める練習をしています。
ついでに、どうやったら「助けて」と誰かに言ってもらえるか、いろいろ模索しています。――雨宮処凛
迷惑をかけずに一人で死んでいる人が年間2万人以上います。
「死ぬなら一人で死ね」は、その人たちに対しての侮辱でもあるので、言ってほしくない言葉です。――末井昭
【プロフィール】
雨宮処凛(あまみや・かりん)
1975年、北海道生まれ。作家・活動家。
フリーターなどを経て2000年、自伝的エッセイ『生き地獄天国 雨宮処凛自伝』(太田出版/ちくま文庫)にてデビュー。
2006年から貧困・格差の問題に取り組み、『生きさせろ!難民化する若者たち』(太田出版/ちくま文庫)でJCJ賞受賞。
主な著書に『自殺のコスト』(太田出版)、『バンギャル ア ゴーゴー』(講談社)、『「女子」という呪い』(集英社クリエイティブ)、『生きづらい世を生き抜く作法』(あけび書房)、『女子と貧困』(かもがわ出版)、『非正規・単身・アラフォー女性』(光文社新書)などがある。
Twitter @karin_amamiya
末井昭(すえい・あきら)
1948年、岡山県生まれ。
工員、キャバレーの看板描き、イラストレーターなどを経て、セルフ出版(現白夜書房)設立に参加。
『ウィークエンドスーパー』、『写真時代』、『パチンコ必勝ガイド』などの雑誌を創刊。
2012年に白夜書房退社、現在はフリーで執筆活動を行う。
『自殺』(朝日出版社)で講談社エッセイ賞受賞。
主な著書に『素敵なダイナマイトスキャンダル』(北栄社/ちくま文庫)、『絶対毎日スエイ日記』(アートン)、『結婚』(平凡社)、『末井昭のダイナマイト人生相談』(亜紀書房)、『生きる』(太田出版)などがある。
Twitter @sueiakira
日程 / 2020年1月16日 (木)
時間 / 19:00~20:30 開場 18:30~
料金 / 1,540円(税込)
定員 / 50名様
会場 / 本店内 小教室