「TypeTalks」はゲストが一方的に教えるセミナーではなく、会場の参加者と交流しながら楽しく進めるトークイベントです。ゲストと参加者の活発な意見交換を目的としているので、時には話が横道にそれることも(そのように回り道に見えるのが、じつはタイポグラフィの近道なんです)。タイポグラフィに関心のある方ならどなたでも参加でき、ゲストと参加者が気軽に話せる会として2010年11月から青山ブックセンター本店で隔月開催されています(企画は、タイプディレクターの小林章、欧文活字印刷の髙岡昌生、担当編集者の宮後優子で行い、青山ブックスクールで運営をしています)。
今回のTypeTalksでは、スタート以来初めて和文組版をテーマに取り上げます。最近見かける書籍や雑誌、パンフレットなどの本文組版について、グラフィックデザイナー、組版者、編集者がそれぞれの立場から意見交換していきます。取り上げるテーマは、最近の書籍組版に見られる傾向、ベタ組とツメ組、世代間による組版意識の違い、広告と書籍の組版の違いなど、日々の仕事で直面するような内容を予定しています。登壇者が各自の体験や意見を述べながら進行していきますので、普段のTypeTalksのように会場からの活発な発言も大歓迎です。さまざまな立場からの自由なディスカッションを通じて楽しめる、ライブならではの体験をぜひお楽しみください!
*トーク中のスライドの撮影、音声の録音、TwitterなどのSNSやブログなどで内容について詳細に掲載されることはご遠慮ください。
懇親会のお知らせ
TypeTalks終了後、懇親会を開催いたします。イベント終了後に近くのお店に移動します。飲食代は各自実費負担となります。途中参加、途中退出OKです。会場の都合により、懇親会ご参加ご希望の方は事前申し込みが必要となります。9月7日までに下記のURLより懇親会の申し込みをお願いいたします。
* 申し込み後にキャンセルされる場合は、お手数ですが、事前にculture@boc.bookoff.co.jpまでご連絡ください。
大崎 善治
グラフィックデザイナー、書体デザイナー。 1973年埼玉県生まれ。活版印刷を用いたタイポグラフィ作品からオリジナルの和文書体まで、文字にまつわるデザインを幅広くおこなう。デザインした和文書体に「あおかね」「くろかね」(フォントワークス)ほか、著書に『タイポグラフィの基本ルール』『レイアウトの基本ルール』がある。
コントヨコ
英文書籍の出版社デザイン室にて15年間欧文組版に携わる。独立後は、日英冊子、英文書、語学・一般・教材書籍、電子書籍装丁などのデザインや組版、デザイン関連書籍の組版オペレーション、企業や一般ユーザー向け欧文組版セミナー、欧文組版監修・コンサルティング業務に携わる。ブログ「I Love Typesetting」にて「InDesignの欧文組版基本操作」を公開中。『TYPOGRAPHY』(02〜05号)にて「InDesignで欧文組版」記事を執筆。
上田 宙
1969年、和歌山県生まれ。 研究者向け資料の復刻出版社で営業職、印刷専門書出版社で編集職を務めたのち、2008年に烏有書林を設立。文芸書のほか、『欧文活字(新装版)』『ジョンストンのロンドン地下鉄書体』『高岡重蔵 活版習作集』などのタイポグラフィ関連書籍を出版。日本出版学会会員。同学会発行『出版研究』編集委員。
髙岡昌生
有限会社嘉瑞工房 代表取締役。1957年生まれ。國學院大学法学部卒業後、父高岡重蔵の経営する嘉瑞工房に入社し、欧文組版、タイポグラフィ、コーポレートタイプについての講義・講演活動多数。 英国王立芸術協会フェロー、モノタイプ社アドバイザー、ドイツ・ライプチヒ市印刷技術振興協会会員、平成21年度新宿ものづくりマイスター「技の名匠」 認定 東京新宿区。著書に『世界の美しい欧文活字見本帳 嘉瑞工房コレクション』『欧文組版 基礎とマナー』、共著に 『「印刷雑誌」とその時代』 『印刷博物館誌』がある。