ポー以来の怪奇幻想文学の伝統に、化学・生物学・物理学・考古学など幅広い科学的モチーフを見事に融合させ、南米的マジックリアリズムを加えたような作風といえば、小説好きなら気にならない人はいないでしょう。
そして、その作家自身、「小説よりも奇なり」な運命を辿ったと聞いたら……。
2020年1月に光文社古典新訳文庫から刊行されたルゴーネス『アラバスターの壺/女王の瞳』は、まさにそんな短篇集。
エジプトの墳墓発掘にまつわる実際の事件を下敷きにした連作の表題作、画期的な装置の発明者の最期を描く「オメガ波」など、選りすぐりの18篇を収録し、発売以来、高い評価を得ています。
南米文学の作家といえば、コロンビアのガルシア=マルケス、ペルーのバルガス=リョサ、アルゼンチンのボルヘス、コルタサルなどが有名ですが、ルゴーネスはいわば彼らの「源流」に位置するといえる作家。
今回の読書会では、この短篇集を新訳された大西亮さんに、唯一無二といえるルゴーネス文学の魅力を(そして作家の身に降りかかった悲劇についても)たっぷりと語って頂きます。
(聞き手:光文社古典新訳文庫・創刊編集長 駒井稔)
【プロフィール】
大西 亮(おおにし まこと)
法政大学国際文化学部教授。専門はラテンアメリカ現代文学。
1969年神奈川県生まれ。神戸市外国語大学大学院博士課程修了(文学博士)。
訳書に『傷痕』(フアン・ホセ・サエール)、『人工呼吸』(リカルド・ピグリア)、『連邦区マドリード』(J. J.アルマス・マルセロ)など。
駒井 稔(こまい みのる)
1956 年横浜生まれ。慶應義塾大学文学部卒。
’79年光文社入社。広告部勤務を経て、’81 年「週刊宝石」創刊に参加。
ニュースから連載物まで、さまざまなジャンルの記事を担当する。
’97 年に翻訳編集部に異動。2004 年に編集長。
2年の準備期間を経て’06 年9月に古典新訳文庫を創刊。
10年にわたり編集長を務めた。
著書に『いま、息をしている言葉で。――「光文社古典新訳文庫」誕生秘話』(而立書房)、『文学こそ最高の教養である』(光文社新書)がある。
現在、ひとり出版社を設立準備中。
【日時】
2021年1月28日(木)18:30~20:00
【会場】
Zoom(オンライン)
※ご案内メールを当日までにメールでご連絡します。
【参加方法】
本イベントは無料イベントです。どなたでもお申込みいただけます。
2021年1月4日(月)10:00~1月24日(日)23:59の間、紀伊國屋書店ウェブストアにて、参加お申し込みを承ります。
応募人数が予定を超えた時点で締切とさせていただきますのでご了承くださいませ。
※1月26日(火)以降、ご案内メールを配信いたします。
【受付について】
紀伊國屋書店ウェブストアにログインして、会員メニューのアンケート一覧から「光文社古典新訳文庫 Readers Club読書会 #63 『アラバスターの壺/女王の瞳』申し込み」を選択していただき、ご応募ください。
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【注意事項】
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【お問合せ】
紀伊國屋書店新宿本店代表 03-3354-0131
【チケット情報】
受付日時
2021年1月4日(月) 10:00
2021年1月25日(月)