2015年10月16日(金)

青山南×滝本誠×トミヤマユキコ 「O・ヘンリーとアシュカン派とワーキングガール」『O・ヘンリー ニューヨーク小説集』(筑摩書房)刊行記念

日本にもファンの多いO・ヘンリーは、人生の皮肉を心温まるいい話につくりあげる短編の名手としてばかり読まれてきたきらいがありますが、じつを言うと、20世紀初頭のニューヨークの貧しい移民たちと貧しいワーキングガールたちの実像をていねいに描く、時代のずばぬけた観察者でした。

それがはっきり読みとれるように編集されたのがこの春に刊行された『O・ヘンリー ニューヨーク小説集』ですが、だんぜん画期的なのは「アシュカン(ゴミ缶)派」の画家たちの作品が多く収録されていたことです。O・ヘンリーとおなじ時代におなじニューヨークでせっせと絵を描いていたこの貧しい画家たちもまた、やはり、貧しい移民たちと貧しいワーキングガールたちをリアルに描いていたのでした。

アシュカン派の画家たちとはどういう芸術家たちだったのか、また、20世紀初頭のニューヨークのワーキングガールたちと21世紀初頭のニッポンのワーキングガールたちとちがいはあるか。アシュカン派の研究者で映画批評家の滝本誠さん、昨今の日本の労働系女子マンガの研究者でパンケーキ大好きのトミヤマユキコさん、『O・ヘンリー ニューヨーク小説集』の編者の青山南さんが話し合います。

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