天狼院STYLE表参道
イベント開催日: 2015年11月4日(水) 19:30〜
*会場は表参道になりますのでご注意ください。
*本イベントはPeatixでの事前決済制です。お申し込みはこちらからどうぞ。http://peatix.com/event/122533/
仕事で泣いたことありますか?
私はあります。
3年前、転職をして東京来てすぐの頃のこと、オフィスからの帰り道にその日あったことを思い返しているとぼろぼろと勝手に涙が流れてくるという日が続いていました。
ひとりで東京に出て来た寂しさも少なからずあったけれど、何より自分がやりたいと強い想いを持って始めた仕事でうまくいかないことが悔しかった。
クライアントさんに喜んでもらえるサービスを提供できなくて悔しい。
自分が信じているサービスの価値をきちんと人に伝えられなくて悔しい。
一日も早く一人でも多くの人にサービスを届けて喜んでもらいたい。そう思った私は、コピーロボットになりました。当時所属していたチームの営業成績の良いマネージャーがやっていることをそっくりそのまま真似ることにしたのです。
あらゆる営業に付いて行っては商談の席で話していることを一言一句逃さずメモを取りました。お客様より熱心にメモを取っていると笑われ、そのくせお客様の話はメモしていなくて怒られたこともありました。
商談のロールプレイを録音してそれを文字に書き起したりもしました。そして書き起した会社紹介やサービスの紹介を読み上げて録音して、通勤途中にそれを聞いてはマネージャーと同じように、一言一句話せるように練習しました。ぶつぶつ言いながら歩いていて、すれ違う人に変な目で見られることもありました。
そうして三ヶ月ほど経つ頃には資料のページをめくるタイミングや、その日の話しのまとめ方までピッタリ分かるようになっていました。
しかし、コピーロボットに出番はありませんでした。
はじめましての挨拶をするときに、私のちょっと変わった名前に関するトークが加わったくらい。あとはマネージャーが話をしやすいように、いつもの流れをつくりやすいように、笑うところで笑って、うなづくところでうなづく。
私がやっていることは相変わらずそれだけでした。
いつもマネージャーが話しているように話をしようとしても、私が話すとどこか不自然で、どんなに人やっていることを真似しても本人が活き活きと話をすることにはかなわない。
これではいつまで経っても、私はただそこにいる顔のないロボットになってしまう。
そう思った私は、自分なりのストーリーを考え、自分なりの資料をつくることを始めました。
なぜわざわざ福岡から出て来てまでこの仕事をしようと思ったのか。
実際にどんなことでお客様が喜んでくれていることを実感しているのか。
たとえ話すチャンスがないとしても、「自分が話すとしたら」の前提で資料を揃えて商談に行くようになりました。
それでもやっぱり私が話すとスムーズにいかなくて、その空気感の違いにがっくりと肩を落として帰る日々が続いていました。
そんなある日、事件は起こりました。
少し遠方の会社に営業に行くためにマネージャーと待ち合わせをしている東京駅に向かっていたときに一通のメールが届いたのです。
「事故で電車が遅延していて東京駅まで行けなさそう。今日は一人で行って来て。」
ピンチとチャンスが同時に来た。
なんてことをそのときは思えなくて、私はただただ行きの電車で今日どんなことを話そうかと考えていました。
私がどんなに分かったようなことを言っても、相手は多くの経験を積んできている経営者。私が偉そうに教えられることなどなにもない。
だから今日は学びにいこう。
その人のこれまでの人生を、今取り組んでいる挑戦を。
そして一緒に取り組みたいと思ったことがあったら率直にそれを伝えよう。
背伸びをせず、等身大の私で、私の言葉で。
その日の帰り道、やっぱり涙が流れてきました。入社してからはじめてのうれし涙でした。
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天狼院STYLE表参道の夏川です。
「たくさんの物まねを稽古し、工夫を重ね、新鮮な印象を与えられるように磨き上げられた演技が『花』となるのです。」 (「風姿花伝」P.141より)
「風姿花伝」のこの一節を読んだときに、私は自分がコピーロボットを卒業した日のことを思い出しました。
「風姿花伝」は能楽を極めた世阿弥が、能の「秘伝」を綴った芸能論書です。
しかしその内容は、「いかにお客様に喜ばれる仕事をするか」という面から追究された「ビジネス論」であり、人がどのように成長をとげていくか、それにどう関わっていったらいいかという「教育論」でもあります。
「初心忘れるべからず」は、風姿花伝から生まれた格言ですが、文中ではこのように記されています。
どんな人をお客さんとするのであっても、能の芸というのは、目の前の人に愛される能を提供することで 、人々に幸福を届けるような一座が建立できるまでになるのです。(中略)
能の初心を忘れず、ときに応じ、場所に応じ、能のよし悪しがわからない人にも「素晴らしい」と思えるような能をすることこそ、人を幸福にする一流芸人への道なのです。(「風姿花伝」P.110より)
このように、「仕事」や「サービス」に置き換えることのできる真理が「風姿花伝」には書かれています。
また特徴的なのが、能についての問答です。
「どうすれば『今回の能が上手くいくか』を前もって予想できるか」や「自分の短所と長所をどのように知るか」などさながら講演での質疑応答のように世阿弥の考察が記されていて、これがまた、芸能に限らず、人の生き方にまでつながっています
「名著」として読み継がれてきたものをいつかは読んでみたいと思う一方で何だか敷居が高く、それ以上に言葉を解読するのが難しくて、なかなか読み始められないという方も多いのではないでしょうか。
致知出版社の「いつか読んでみたかった日本の名著」は、そんな名著を、超訳ではなく原文を忠実に訳しながらもわかりやすい現代語に置き換えているシリーズです。
その中でも「武士道」「茶の本」そして「風姿花伝」を現代語訳された夏川賀央氏を、このたび天狼院STYLE表参道にお招きすることになりました。
大手出版社などを経て、ご自身で会社経営をしながらビジネス書の執筆を行っている夏川氏に、「風姿花伝」から読み解けることを現代のビジネスや人材育成にどのように活かすことができるか、そして名著を読み解き学びを得る秘訣などをお話しいただきます。
「秘すれば花」とは、どのような意味なのか。
そしてその花はどうすれば咲かせることができるのか。
みなさんも「日本で最も古いビジネス書」を深く味わってみませんか?
自分自身の花をこれから咲かせたいと思っている方やお客様や部下の花を咲かせたいと思っている方、そして読書をもっと奥深い体験にしたいという方にぜひお越しいただければと思います。
【概要】
日時:11月4日(水)
19:00 開場・受付開始
19:30 開始
21:00 講演終了
21:30 閉会
参加費:3,000円
加えて「風姿花伝」「武士道」「茶の本」のうち一冊をご購入ください。
(事前に購入された方は当日書籍をお持ちいただくか、ご申告ください。)
定員:40人
場所:天狼院STLYE表参道 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前4-9-8
会場は表参道になりますのでご注意ください。
【お支払い方法】
「Peatex」による事前決済制(当日お席がございましたら店頭お支払いも受け付けさせていただきます。)
WORKSHOPお試し券をお持ちの方は、無料でご参加いただけます。
(お試し券1枚につき1名様入場可。本講義でのお試し券での参加枠は5名様迄です。但し、本の購入は必須。)http://peatix.com/event/122533
【プロフィール】
夏川 賀央(なつかわ がお)
昭和43年、東京都に生まれる。早稲田大学大一文学部卒。大手出版社など数社を経て独立。会社経営のかたわら、ビジネス書を中心に幅広い分野で執筆活動を行う。著書に『すごい会社のすごい考え方』(講談社)、『成功者に学ぶ心をつかむ言葉術』(成美堂出版)、『働く「しあわせ」の見つけ方』(かんき出版)、『奮い立たせてくれる科学者の言葉』 (ユナイテッド・ブックス)など多数。訳書に『武士道』『茶の本』(ともに致知出版社)がある。
2015年9月12日 天狼院「天狼院STYLE表参道」がオープン致しました。
ファションブランド STYLE TOKYO friends’ home とのコラボ店。
皆様のお越しをお待ちしております。
ー「天狼院STYLE」とはー
天狼院の新しいブランド「天狼院STYLE」
このブランドは「自分のSTYLEを見つけることができる書店」というコンセプトで、様々な業態や他書店さんとコラボして新たな店舗を出していくブランドです。天狼院とコラボしたいというお店さんお待ちしております。
天狼院STYLE表参道 (STYLE TOKYO friends’ home内)
住所:東京都渋谷区神宮前4-9-8
時間:12:00〜20:00
【天狼院STYLE表参道へのお問い合わせ】
お問い合せフォーム
TEL:03-6914-3618