2015年11月23日(月)

旦敬介×石川直樹「ブルース・チャトウィンの原点へ」『ウィダーの副王』(みすず書房)刊行記念

B&B(下北沢)
イベント開催日: 2015年11月23日(月) 15:00〜

「何ゆえにこうした神秘に惹きつけられるのか、彼にはついにわからなかった。流血のせいなのか? 神のせいなのか? 汗の匂いや、濡れて光る肉体のせいなのか? この熱中を断ち切ろうにも彼の力はまったくおよばず、結局、アフリカが彼の運命なのだと納得して、彼はアフリカの花嫁をめとった。」
この物語は1970年代のベナンで始まる。ダ・シルヴァー族が各地から集まって、開祖フランシスコ・マノエルの没後117年を記念する祝宴が繰り広げられていた。フランシスコ・マノエルはブラジルでの極貧生活に見切りをつけ、1812年、大西洋を渡り、西アフリカで奴隷商人として身を立てる決心をする。鉄の意志のほか何の武器も持たずに、ダホメー王から「副王」の地位を得た彼は、ウイダーの地で巨万の富を築き権勢を振るう。しかし、その栄光も長くは続かなかった……。
旅する作家・旦敬介による新訳。

――ことしの初夏、みすず書房より新訳が刊行された、ブルース・チャトウィン著『ウィダーの副王』。これを記念し、チャトウィンの文学世界に造詣が深く、本書でも充実した解説を付した訳者の旦敬介さんと、写真家の石川直樹さんとお招きしてのトークイベントを開催いたします。

旦敬介さんは、作家であり、世界を移動する旅人でもあります。アフリカ、南米の旅から生まれた短編集『旅立つ理由』の刊行も記憶に新しいところ。
2012年の1年間はこの作品の起点となるブラジルのバイーアで暮らし、2013年の1年間は、旧ダホメーのベナン共和国で、「ブラジルからの帰還人」の調査をしました。

石川直樹さんは、『ウィダーの副王』のモデルとなった土地ダホメー(現べナン共和国)を訪ねた際に撮影したを写真を、作品集『VERNACULAR』(赤々舎)に収めています。

そんなおふたりに、本書をめぐって、自由にお話いただきます。ふるってご参加ください。

※当日はアフリカのビールを仕入れる予定です(ご注文の方は、当日ドリンク代が変更となります)。お楽しみに。

出 演 _ 旦敬介(作家)
_ 石川直樹(写真家)

時 間 _ 15:00~17:00 (14:30開場)
場 所 _ 本屋B&B 世田谷区北沢2-12-4 第2マツヤビル2F
入場料 _ 1500yen + 1 drink order

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