いまから45年前の1977年、何度読んでも面白い、1千もの人々の暮らしのつまった『旅の絵本』が出版され、安野光雅さんは国際アンデルセン賞を受賞されました。
2020年クリスマスイブに安野さんがなくなられた後、ご自宅にて『旅の絵本Ⅹオランダ編』の遺稿が発見され、編集者さんのご苦労の末ついに今年完結編10巻目が刊行されました。
町から町、国から国へ、迷いながら、はるばる旅をしました。
私は見聞をひろめるためではなく、迷うために旅に出たのでした。
―――『旅の絵本Ⅴ スペイン編』刊行時のことば より
そこで、代官山 蔦屋書店ではⅩ巻刊行記念として、児童文学や絵本にも造詣が深く「『旅の絵本』を旅する」と題して、『旅の絵本』シリーズの読み解きやエピソードを、雑誌の連載で丁寧にご紹介され、『旅の絵本Ⅸ』刊行された折には対談もなさり、安野さんともゆかりのある作家・中島京子さんと、シリーズ(Ⅴ)スペイン編、(Ⅵ)デンマーク編と、(Ⅱ)イタリア編改訂版を担当された、現在タムラ堂の田村実さん、(Ⅹ)オランダ編の編集をされた福音館書店の井原美津子さんのお三方をお迎えして、作品の誕生秘話をはじめ、ご苦労話や世界中で愛される『旅の絵本』シリーズの魅力、安野流かんがえる時間や愉しみ方を存分にお話していただきます。
SDGsがうたわれ、多様性を認め合い、分かち合うことの大切さに気づかされる現代。
旅どころか、季節のうつりかわりや自然の美しさや人々の暮らしが、こんなにもいとおしく、切実な毎日を過ごす私たちにとって、安野さんの新作にであえるなんて思いもよりませんでした。
新作を機にシリーズを読み返し、いまこそ、世界を俯瞰して眺める大切さと、緻密に計算され、隠された(託された)たくらみや、普遍的に面白いメッセージを、『旅の絵本』の旅人とともに旅をしながら、皆様とともに受け取りたいと思います。
貴重な機会です。どうぞふるってご参加くださいませ。
【プロフィール】
中島 京子 (なかじま・きょうこ)
1964年東京生まれ。
東京女子大学文理学部史学科卒。
出版社勤務、フリーライターを経て、2003年に『FUTON』でデビュー。
2010年『小さいおうち』で直木賞を受賞。
そのほか20年に『夢見る帝国図書館』で紫式部文学賞など受賞多数。
最新作は『やさしい猫』。
田村 実 (たむら・みのる)
編集者 タムラ堂代表
1949年東京都生まれ。早稲田大学卒業。
福音館書店にて、海外の出版社との翻訳権の交渉等の業務に就いた後、編集者として単行本の絵本、幼年童話の企画・編集を数多く手掛ける。
「旅の絵本」シリーズは、(Ⅴ)スペイン編、(Ⅵ)デンマーク編、(Ⅱ)イタリア編の改訂版を担当。
絵本編集部の編集長を10年以上務めた後、2008年退社。
現在、タムラ堂を運営し、インド発のハンドメイド絵本『夜の木』など従来の絵本の枠にとらわれない独自の出版を続けている。
http://www.tamura-do.com
井原 美津子 (いはら・みつこ)
1971年、神奈川県生まれ。
1994年、福音館書店入社。
販売部を経て、1999年より編集部在籍。
こどものとも第二編集部、かがくのとも編集部、こどものとも第一編集部を経て、現在は絵本編集部編集長。
【参加条件】
イベントチケット予約・販売サービス「Peatix」にて、参加券(1,500円/税込)をご購入いただいたお客様がご参加いただけます。
【対象商品】
・イベント参加券 1,500円(税込)
▶ お申込みはこちら
(Peatixへ遷移します)
受付締め切り: 2022年3月24日(木) 19:00まで
【オンラインイベント アーカイブ配信のお知らせ】
本オンラインイベントにお申込みのお客様は、イベント終了後、一定期間イベントのアーカイブ配信をご視聴頂けます。
日時にご都合がつかない場合や、もう一度見たい場合などにご利用ください。
なお、イベント終了後は、アーカイブ配信のみの販売等はございませんのでご注意ください。
アーカイブ配信視聴方法につきましては、対象商品をご購入のお客様あてに、配信準備ができましたら、Peatixよりメッセージをお送りさせていただきます。