2016年3月3日(木)

東京国際文芸フェスティバル開催記念 シャマン・ラポガンさん × 温又柔さんトークイベント 特別ゲスト:管啓次郎さん 『一つに束ねられない、豊かなことばたち』

シャマン・ラポガンさんは、台湾本島の南東沖にある蘭嶼(ランユー)島で、海とともに生きているタオ族の生活を描き続ける、現代台湾文学を担う最も重要な作家の一人です。『台湾生まれ 日本語育ち』の著者で80年代生まれの温又柔さんにとっても、シャマン・ラポガンさんは大切な存在で、尊敬する作家だといいます。

タオ族のシャマンさんは、台湾の学校で学んだ中国語を主旋律として用いつつも、思考のコアな部分には「母語」のタオ語が重要な位置を占めています。その文学の魅力とは、どのようなところにあるのでしょうか。

温さんが敬愛する詩人であり、蘭嶼紀行を収録した『ハワイ、蘭嶼(旅の手帖)』(左右社)の著書もある管啓次郎さんを特別ゲストに迎え、東アジアの中でもオムニフォン的な表現がうまれやすい場所、蘭嶼島とシャマン・ラポガンさんのコトバ・文学に迫っていきます。
(※中国語→日本語の逐次通訳あり)

日 時| 2016年3月3日(木) 開場:18:30 開演18:45~
会 場| 紀伊國屋書店新宿南店6階イベントスペース〈コミュニティガーデン〉
参加方法|予約制。無料でご観覧いただけるイベントです。
2016年2月13日(土)午前10時よりお電話にて座席のご予約を受け付けいたします。(先着30名)

なお、オープンスペースですので立ち見にてご観覧いただくことも可能です。

ご予約電話番号:03-5361-3316
新宿南店6階売場直通(10:00~20:30)
※当店に繋がる他の電話番号にかけられてもご予約は承れませんのでご注意下さい。
※間違い電話が頻発しています。上記の電話番号を今一度お確かめの上お掛け下さい。
※イベントに関するお問い合わせも、上記の電話番号までお願いいたします。

新宿南店で出演者の著作ををお買上げのお客様はトーク終了後のサイン会&撮影会にご参加いただけます。
*トークイベント中の写真・動画撮影はご遠慮下さい。

◆ぜひ6階イベントスペース〈コミュニティーガーデン〉にお立ち寄りくださいませ!◆

【出演者プロフィール】
シャマン・ラポガン(Syaman Rapongan)
夏曼・藍波安。1957年台東県蘭嶼郷紅頭(イモロッド)村生まれ。トビウオ漁で生活するタオ(ヤミ)族という原住民の出身。漢名は施努来。
1973 年に蘭嶼国民中学を卒業、台東高級中学に進学するために蘭嶼を離れた。高級中学卒業後は、
先住民優先枠での大学推薦入学を辞退し、80 年に淡江大学フランス語科に一般枠で入学した。卒業
後は、台北でタクシー運転手の経験もある。89年蘭嶼に戻り、タオ族の伝統的な舟造りや漁を学びながら創作活動。
99年国立清華大学大学院人類学研究所修了。人類学碩士。現在、国家実験研究院海洋科技研究センター副研究員。
中国語で創作するが、台湾本島での暮らしのなかで、タオ族としてのアイデンティティを模索し、現在は、
故郷に戻り、タオ語の保存にも取り組む。環境問題にも関心が高い。2010年に日本ペンクラブの招きで来日している。
◆代表作
『冷海情深――シャマン・ラポガンの海洋文学1』
『空の目――シャマン・ラポガンの海洋文学2』
『故郷に生きる――シャマン・ラポガン集』
『海人・猟人――シャマン・ラポガン集』(以上、草風館)

温又柔(おん・ゆうじゅう)
作家。1980年台湾・台北市生まれ。3歳の時に家族と東京に引っ越し、台湾語混じりの中国語を話す両親のもとで育つ。
2006年法政大学大学院・国際文化専攻修士課程修了。09年「好去好来歌」ですばる文学賞佳作を受賞。
11年『来福の家』(集英社)を刊行。同年9月白水社のHPで「失われた〝母国語〟を求めて」の連載スタート。(15年5月まで)
2013年音楽家・小島ケイタニーラブと共に朗読と演奏によるコラボレーション活動<言葉と音の往復書簡>を開始。
http://www.sunnyboybooks.jp/author/ponto
同年、ドキュメンタリー映画『異境の中の故郷――リービ英雄52年ぶりの台中再訪』に出演。

管啓次郎(すが・けいじろう)
詩人、比較文学者。1958年生まれ。明治大学理工学部教授。ハワイ大学、ニューメキシコ大学、ワシントン大学(シアトル)など
で人類学、比較文学を学ぶ。
主な著書に『オムニフォン――<世界の響きの詩学>』(岩波書店)、『ホノルル、ブラジル――熱帯作文集』(インスクリプト)、
『斜線の旅』(インスクリプト)、『本は読めないものだから心配するな』(左右社)、『ハワイ、蘭嶼(旅の手帖)』(左右社)、
詩集『Agend’Ars』(左右社)四部作など。
ドキュメンタリー映画『異境の中の故郷――リービ英雄52年ぶりの台中再訪』をプロデュースした。

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