スイスの若き詩人・ユルク・ハルターさんの来日を記念し、代官山 蔦屋書店にて、
日本を代表する詩人・谷川俊太郎さんとハルターさんの連詩の朗読会を開催いたします。
谷川さんとハルターさんは、2012年に連詩の本
『Sprechendes Wasser (話す水)』をSecession出版社から出しました。
テーマは予め設定されていたわけではなく、4年にわたる創作期間を通じて、自ずと「水」に決まりました。
ハルターさんがまず発句をドイツ語で書き
津田塾大学教授である新本史斉さんが日本語に訳し
谷川俊太郎さんがそれを受けて、日本語で詩を書き
チューリヒ大学教授であるエドゥアルド・クロッペンシュタインさんがドイツ語に訳し
そして、ハルターさんがそれを受けて、ドイツ語で応え
この詩の応答が、36句(挙句)にいたるまで、4年の歳月をかけて続きました。
すべて、メール上でのやりとりでした。
出版するという目的が当初なかったことが、
このように長期わたり詩の応酬が継続した理由であったかもしれません。
連詩の経験が豊富な谷川さんにリードされながら、若いスイスの詩人は、
「書くということは、本来、孤独な作業だ。
しかし、谷川との連詩創作を通じて、詩そのものの力に牽引された。
ひとりで書いているときよりも、その力をずっと強く感じた」
と振り返っています。
今回は、ハルターさんの来日の5日間という集中した時間のなかで、
まず津田塾大学にて連詩創作プロジェクトが予定されております。
独文和訳は前回同様、新本史斉さんが担当。
また、彼と『ローベルト・ヴァルザー作品集』を共同翻訳している、
山口大学教授のフランツ・ヒンターエーダー=エムデさんが独訳を引き受けてくださります。
当店のイベントでは、このプロジェクトを振り返る形で出来上がったばかりの連詩の朗読とミニトークを開催。
イベントにお越しのお客様には、連詩をプレゼントいたします。
トーク終了後、こちらの詩にお二人のサインをしていただきます。
店内でのイベントです。60分ほどの朗読会とミニトークのあと、サイン会となります。
下記ご参加方法をお読みください。
【ご参加方法】
2014年8月11日(月)朝7時より、代官山 蔦屋書店 一号館一階レジカウンターもしくはお電話にて、
入場件のご予約・ご購入を承ります。入場券は1000円(税込み)です。
参加券は御一人一枚です。御一人で何回もサイン会列に並ぶことはできません。
今回のサイン会ではすべて、ご本にお客様のお名前入れ(為書き)をいたします。
お名前入れのないサインはNGとさせていただきます。
古書の持ち込みはご遠慮ください。また色紙など、当日配布の詩以外の物へのサインはいたしかねます。
以上すべてご了承の上ご参加くださいますよう、よろしくお願いいたします。
【定員】
50名
【出演者プロフィール】
谷川俊太郎(たにかわ・しゅんたろう)
1931年 東京生まれ。日本を代表する詩人かつ翻訳家、絵本作家、脚本家。
著書多数、世界15カ国語に翻訳。
ユルク・ハルター
1980年 スイス、ベルン生まれ。ドイツ語圏の若い世代の詩人の中でも異彩を放つ。
スイスドイツ語でラップをするミュージシャン「Kutti MC」としても有名。
新本史斉(にいもと・ふみなり)
1964年 広島生まれ。津田塾大学国際関係学科教授。専門はドイツ語文学、翻訳論。
フランツ・ヒンターエーダー=エムデ
1958年 ドイツ、バイエルン州生まれ。山口大学人文学部教授。専門は比較文学。
柿沼万里江(かきぬま・まりえ)
1968年 東京生まれ。チューリヒ大学美術史研究所 研究員。専門はドイツ語圏の近現代美術。
幅 允孝(はば・よしたか)
BACH(バッハ)代表。ブックディレクター。
人と本がもう少しうまく出会えるよう、様々な場所で本の提案をしている。
伊勢丹新宿店本館地下2階「ビューティアポセカリー」や、
「ブルックリンパーラー」など本屋と異業種を結びつけたり、
病院や企業ライブラリーの制作など、その活動範囲は本の居場所と共に多岐にわたる。
著作に『幅書店の88冊』(マガジンハウス)がある。
他にも『本の声を聴けブックディレクター幅允孝の仕事』(著・高瀬毅/文藝春秋)が刊行中。
愛知県立芸術大学非常勤講師。
www.bach-inc.com
【関連イベント情報】
僕たちは谷川俊太郎さんが大好きだ
http://tsite.jp/daikanyama/event/004216.html
開催概要
- 会期:
- 2014年9月13日(土)
- 会場:
- 蔦屋書店1号館 2階 イベントスペース
- 開館時間:
- 19:00~
- 主催:
- 代官山 蔦屋書店
- 協力:
- お問い合わせ:
- 03-3770-2525