写真家沢渡朔氏のプライベートワークから生まれた新刊写真集「Rain – 雨」 と大型コラージュ作品を当店にて初披露いたします。沢渡朔氏の温もりのある”昭和”な情感とデジタルカメラの融合から生まれた「雨」の余情をぜひお楽しみ下さい。
また女性の自然な輝きと自由さとエロスを撮り、70年代を代表する名作「Nadia」の未発表作品プリントと沢渡氏の私物からのサプライズ展示にくわえ、世界の写真文化の中でもひときわ可憐な輝きを放つ沢渡氏の代表作「少女アリス」の貴重なエディションプリントも併せてご覧頂ける贅沢な展示です。気に入ったプリントはご購入もできます!
沢渡朔 Special Exhibition ぜひお見逃しなく!
日本の昭和の歌謡曲には、「雨」をテーマにした曲が数多くありましたが、陽光を遮る雨は写真に不向きでありつづけました。沢渡朔氏ならではの情感とデジタルカメラの出逢いで、「雨」のなかで都会の光が色へと変容する瞬間が撮らえられました。
「それこそ8年から10年くらい前から撮りだしているんだけど、カメラには雨じたいは映らなかったりするけど、濡れた路上が街の光に反射するんだよね。 雨に濡れた東京の街角ってすごくエロティックでね。使いだしていたデジタルカメラが濡れた街の微妙な光をひろってくれるし。 気分がのってくると青春時代の自分のテーマ曲ともいえるような越路吹雪さんの歌う『ワン・レイニー・ナイト・イン・トウキョウ』がリフレインしてきてね。 雨の写真は自分にとって必然的なものだったと気づかされたんだよ」(沢渡朔)
「雨」にテーマを絞った写真集は、日本のみならず、世界的にみてもほとんど例がありません。ぜひ直接ご覧頂いて「雨の写真」を感覚してみてください!
【プロフィール】
沢渡 朔
1940年東京生れ。日大二高で写真部に所属しカメラ雑誌への投稿しはじめ、日本大学芸術学部写真学科在学中、カメラ雑誌の月例コンテスト入賞の常連に。 映画ヌーヴェルバーグへの傾倒から詩人白石かよこと共に横田基地に通い子供たちを撮影しはじめる。
日本デザインセンターに入社、高梨豊のアシスタントになる。1966(26歳)よりフリーの写真家として活動。
ファッション・フォトグラファーとして活躍する傍ら、「カメラ毎日」に「KINKY」など作家性が際立った作品を次々に発表、70年には寺山修司映画「トマトケチャップ皇帝」の撮影を担当。翌71年から1年間「ナディア」シリーズや「四谷シモン」を「カメラ毎日」に発表している。
英国の少女モデルのサマンサを「不思議の国のアリス」をモチーフにして撮影した「少女アリス」(73)は圧倒的な支持を得、日本写真協会年度賞を受賞。その後も第一線で活躍を続けている。
主な作品集に『NADIA 森の人形館』『少女アリス』(73)、『密の味』(90)、『昭和 伊佐山ひろ子』(94)、『Cigar 三國連太郎』(98) 、『60’s 』『60’s 2』(01)、『kinky』(09)
会期:2016年05月24日(火) – 2016年06月09日(木)
時間:7:00~深夜2:00(営業時間)
場所:蔦屋書店2号館 1階 ギャラリースペース
主催:代官山 蔦屋書店
共催・協力:㈱沢渡朔事務所、artdish g、Akio Nagasawa Gallery、アートイワタ
問い合わせ先:03-3770-2525