柴田元幸の”魔法の夜”~月の光で朗読会~
スティーヴン・ミルハウザー・著/柴田 元幸・訳
『魔法の夜』(白水社)刊行記念
屋根裏部屋の人形たちが目を覚ます?眠られぬ読者に贈る、魅惑の中篇!
「月の光でお読みください。」という帯の文言に魅了されたHMV&BOOKSのバイヤーたっての希望で実現!!柴田先生による、月の光の下の「魔法の夜」をどうぞお楽しみ下さい!!
*当日の会場が本当に月の光の明るさになるかどうかは未定です・・・でもお楽しみに!!
【日時】2016年7月9日(土) 18:00スタート
【会場】HMV&BOOKS TOKYO 5F イベントスペース
【イベント観覧】フリー どなたでもご覧いただけます
*イベント終了後にサイン会を行います
【サイン会参加方法】
スティーヴン・ミルハウザー・著/柴田 元幸・訳『魔法の夜』(白水社)
またはスティーヴン・ミルハウザー・著/柴田 元幸・訳、白水社刊行の書籍のいずれかをご購入頂いた方にサイン会参加券を差し上げます
スティーヴン・ミルハウザー・著/柴田 元幸・訳
『魔法の夜』(白水社)
夏の夜更け、アメリカ東海岸の海辺の町、眠らずに過ごす、さまざまな境遇の男女がいる。何を求めているかもわからず、落ち着かない14歳の少女、ひとつの小説を長年書きつづけている39歳の男、その男を優しく見守る60代の女性、マネキン人形を恋い慕うロマンチストの酔っ払い、仮面を着けて家屋に忍び込む少女たちの一団……ほぼ満月の光に照らされ、町なかをさまよう人びとの軌跡が交叉し、屋根裏部屋の人形たちが目を覚ます……。
ミルハウザーの9作目(1999年発表)にあたるこの中篇小説は、格好の「ミルハウザー入門」といえるだろう。短い章を数多く積み重ねながら、多様な人間模様と情景を緻密に描写することによって、「小宇宙」全体の空気を浮かび上がらせる手法は、作家の得意とするところ。まさに作家の神髄が凝縮された作品で、余韻は深く、心に重く響く。ミルハウザー初心者の読者には好適であるとともに、熱心なミルハウザー愛好者にも堪能していただける傑作中篇だ。「訳者あとがき」に柴田元幸氏による「注」を付した。カバー装画は画家の牛尾篤氏。