■開催日時:2016年9月3日(土)18:00開場 18:30開演
■場所:7階喫茶コーナーにて。
■入場料1000円(ワンドリンク含)
■定員:40名
■受付:ご予約が必要です。7Fカウンター、もしくは、お電話にてご予約承ります。
ロベルト・ボラーニョの没後10年となる2013年に刊行が始まった〈ボラーニョ・コレクション〉(全8巻)。第6回配本となる『第三帝国』は、本コレクション中で唯一、作家の遺稿から原稿が発見され、没後出版されたという経緯をもつ作品です。
『第三帝国』の執筆時期は1989年。小説家としての短いキャリアの中で比較的初期の作品でありながら、『野生の探偵たち』『2666』など、すでに邦訳のある後期の作品の世界観を先取りするかのような内容です。
同時に、「軍政期のチリ」、「ナチ・ドイツ」といったボラーニョ作品を読み解くうえで鍵となるテーマでは、『アメリカ大陸のナチ文学』、『はるかな星』とも重なり、ボラーニョ独特の世界観をより深く知る可能性を与えてくれます。
このたび、本書の訳者であり『野生の探偵たち』の共訳者でもある柳原孝敦さんと、『アメリカ大陸のナチ文学』『2666』の訳者・野谷文昭さん、『はるかな星』の訳者・斎藤文子さんのお三方をお迎えし、『第三帝国』の世界と、初期のボラーニョ作品を読むことの可能性について存分に語っていただきます。
(出演者プロフィール)
野谷文昭(のや・ふみあき)
名古屋外国語大学教授、東京大学名誉教授。訳書にガルシア=マルケス『予告された殺人の記録』(新潮文庫)、バルガス=リョサ『フリオとシナリオライター』(国書刊行会)、コルタサル『愛しのグレンダ』(岩波書店)、ボルヘス『七つの夜』(岩波文庫)、共訳書にボラーニョ『2666』(白水社)ほか多数。
斎藤文子(さいとう・あやこ)
東京大学大学院教授(地域文化研究専攻)。訳書にバレンスエラ『武器の交換』(現代企画室)、ルイ=サンチェス『空気の名前』、ボラーニョ『はるかな星』(以上、白水社)、共訳書にラモネダ『ロルカと二七年世代の詩人たち』(土曜美術社出版販売)など。
柳原孝敦(やなぎはら・たかあつ)
東京大学大学院准教授(人文社会系研究科)。訳書にカルペンティエール『春の祭典』(国書刊行会)、カストロ『少年フィデル』、『チェ・ゲバラの記憶』監訳(トランスワールドジャパン)、ボラーニョ『野生の探偵たち』共訳、バルマセーダ『ブエノスアイレス食堂』、(以上、白水社)、アイラ『文学会議』(新潮社)、バスケス『物が落ちる音』(松籟社)など。
お問い合わせ先:MARUZEN&ジュンク堂書店 渋谷店 電話:03-5456-2111