「本を読む」とはどういうことなのでしょうか。
著者の大澤先生は、メモをとる、線を引く、気になる箇所を読み込む……等々読書の技法を挙げつつも、究極的には、書評を書くことがもっとも「思考を深める」という本来の目的にかなうと確信されています。
書評を書くことは、もっとも明瞭な形で自分の仮説をひとに伝えることができます。その仮説が正しかったのかどうか検証することもできます。
学生時代に衝撃を受けた本を、30年以上を経た今なお、原稿用紙30枚以上ものボリュームで書評することができるという愉悦。
ぜひ大澤先生と一緒に、「本を読む」ことや「思考を深める」ことについて、皆さんと考えてみたいと思います。
【プロフィール】
大澤 真幸(おおさわ・まさち)
1958年長野県松本市生まれ。社会学者。専門は理論社会学。
東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得満期退学。
社会学博士。千葉大学文学部助教授、京都大学大学院人間・環境学研究科教授を歴任。
著書に『虚構の時代の果て』『ナショナリズムの由来』『不可能性の時代』『「正義」を考える』『<世界史>の哲学』、共著に『ふしぎなキリスト教』『おどろきの中国』など多数。
『大澤真幸THINKING「O」』主宰。