オリジナル写真集としては4年ぶりとなる川内倫子氏の最新写真集「Halo」。本書刊行を記念して、ミニトーク&サイン会を開催いたします。
世界中で若い世代から圧倒的な支持を得る川内倫子氏。その柔らかな光や色調、透明感あふれる作品は、日常の風景を切り取りながら、その中にある生と死のもろさを表現します
初めて全点デジタルで撮影したという今回の写真集はもちろん、これまでの作品をスライドで上映しながら川内氏の作品や撮影についてのお話をうかがえるまたとない機会です。
ぜひ皆様お誘いあわせの上ご参加くださいませ。
サイン会は、当店で新刊「Halo」をお買い上げの方のみのご参加となりますので、ご了承ください。
*********************
オリジナルの写真集としては、2013年に発表した『あめつち』から4年振りとなる、全点デジタルで撮影された、川内倫子の最新写真集です。
2010年のブライトン・フォトビエンナーレのコミッション・ワーク以降も撮影を続けている、イギリスで撮影された、旋回を繰り返す無数の渡り鳥の姿。中国・河北省の村で300年以上続く「打樹花」という祭りでは、花火の代わりに鉄くずを溶かし壁にぶつける勇ましい男たち。また、神在月と呼ばれる旧暦の10月に出雲大社で執り行われる神迎祭。八百万の神々を迎えるため、夕刻、稲佐の浜で御神火が焚かれる。参拝者が見守るなか夜の海には雨粒が光る。
「円光」や「後光」という意味のほかに、いくつもの星からなる球状星団が、銀河系の周囲を包み込む領域の呼称でもあるHaloと題された本作は、自然と人間の潜在的な関係性と、祈りにも似た生命の力強さが、暗闇に対する恐怖と静寂、光に向けての希望と喜びを内包し描かれる。これまでの作品からさらなる飛躍をみせる、川内倫子の新境地です。
銀河系にある小さな星の、さらに小さな生き物たちはきょうもそれぞれの役割をまっとうしている。
太陽の光のなかで。薄い氷の上を歩くようなバランスで。祈るようにして美しいものを探しながら。
それぞれの領域を、幾重にも重なるなにかに守られながら。 −−− 川内 倫子
■川内倫子(かわうち りんこ)
1972年滋賀県に生まれる。2002年『うたたね』『花火』で第27回木村伊兵衛写真賞を受賞。著作は他に『AILA』(04年)、『the eyes, the ears,』『Cui Cui』(共に05年)、『Illuminance』(11年)、『あめつち』(13年)などがある。09年にICP(International Center of Photography)主催の第25回インフィニティ賞芸術部門受賞、13年に平成24年度(第63回)芸術選奨文部科学新人賞、第29回写真の町東川賞国内作家賞を受賞。主な個展は、「AILA + Cui Cui + the eyes, the ears,」カルティエ財団美術館(05年・パリ)、「AILA + the eyes, the ears,」ハッセルブラッド・センター(07年・イエテボリ、スウェーデン)、「Semear」サンパウロ近代美術館(07年・サンパウロ)、「Cui Cui」ヴァンジ彫刻庭園美術館(08年・静岡)、「照度 あめつち 影を見る」(12年・東京都写真美術館)、「Illuminance」(15年・KUNST HAUS WIEN GmbH、ウィーン)、「川が私を受け入れてくれた」(16年・熊本市現代美術館)ほか多数。
会期:2017年09月10日(日)
時間:18:00~(サイン会終了19:30予定)
場所:蔦屋書店 4F カフェスペース
定員:50名様
参加費:無料
サイン会ご参加条件:当店で川内倫子 新刊写真集「Halo」をご購入の方。
主催:枚方 蔦屋書店
共催・協力:HeHe
申し込み方法:要予約・WEB予約またはTEL
問い合わせ先:072-844-9000