今年9月に初のコンセプト・ブックである『建築で思考し、都市でつくる/Feedback』(LIXIL出版)を出版した403architecture [dajiba]。静岡県浜松市を拠点としながら、比較的小規模な改修プロジェクトを徒歩圏に集中して手がけるなど、場所固有の状況からフィードバックし、「都市でつくる」ことに取り組んできた。対して今年7月に同じく初の単著『モクチンメソッド:都市を変える木賃アパート改修戦略』(学芸出版社)を上梓したモクチン企画。木造賃貸アパート群という東京の都市構造における巨大なフィールドを資源として、それらを更新していくメソッドによって「都市を変える」ことをめざしている。モデレータとして、鶴ヶ島や大宮で都市再編に向けて先駆的な取り組みを続ける藤村龍至氏を迎え、あたらしい時代の建築・都市論が討議される。
403architecture [dajiba]
2011年に彌田徹、辻琢磨、橋本健史によって設立。建築作品に《海老塚の段差》《富塚の天井》《代々木の見込》ほか。共著に『3.11以後の建築: 社会と建築家の新しい関係』『en[縁]: アート・オブ・ネクサス』『リノベーションプラス 拡張する建築家の職能』など。受賞歴として2014年に第30回吉岡賞、2016年ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館にて審査員特別表彰。
彌田 徹 やだ・とおる
1985年大分県生まれ。2008年横浜国立大学建設学科建築学コース卒業。2011年筑波大学大学院芸術専攻貝島研究室修了。2011年403architecture[dajiba]設立、2017年彌田徹建築事務所設立。
辻 琢磨 つじ・たくま
1986年静岡県生まれ。2008年横浜国立大学建設学科建築学コース卒業。2010年横浜国立大学大学院建築都市スクールY-GSA修了。2010年UrbanNouveau*勤務。2011年メディアプロジェクト・アンテナ企画運営。2011年403architecture [dajiba]設立、2017年辻琢磨建築企画事務所設立。現在、滋賀県立大学、大阪市立大学、武蔵野美術大学非常勤講師。
橋本 健史 はしもと・たけし
1984年兵庫県生まれ。2005年国立明石工業高等専門学校建築学科卒業。2008年横浜国立大学建設学科建築学コース卒業。2010年横浜国立大学大学院建築都市スクールY-GSA修了。2011年403architecture [dajiba]設立、2017年橋本健史建築設計事務所設立。現在、名城大学非常勤講師。
モクチン企画
戦後、大量に建てられた木造賃貸アパート(木賃)を重要な社会資源と捉え、再生のためのプロジェクトを実践しているNPOであり、建築系のソーシャルスタートアップである。2011年より「モクチンレシピ」という改修のためのアイディアをオープンソース化し、家主や不動産事業者をはじめとした様々な主体と協働してきた。「つながりを育むまち」を合言葉に、木賃アパート改修を通して豊かな都市と生活環境の実現を目指している。
連 勇太朗 むらじ・ゆうたろう
1987年生まれ。現在、NPO法人モクチン企画代表理事、慶應義塾大学大学院特任助教、横浜国立大学大学院客員助教。2012年慶應義塾大学大学院 修士課程修了、2015年同大学院 後期博士課程単位取得退学。2012年にモクチン企画設立、代表理事に就任。
川瀬 英嗣 かわせ・えいじ
1988年生まれ。NPO法人モクチン企画副代表理事。武蔵野美術大学空間演出デザイン学科卒。2009年より木造賃貸アパート再生ワークショップ(現モクチン企画)に参加。
藤村 龍至 ふじむら・りゅうじ
1976年東京生まれ。2008年東京工業大学大学院博士課程単位取得退学。2005年より藤村龍至建築設計事務所(現 RFA)主宰。2010年より東洋大学専任講師。2016年より東京藝術大学准教授。主な建築作品に「OM TERRACE」(2017)、主な著書に『批判的工学主義の建築』(2014)『プロトタイピング—模型とつぶやき』(2014)。近年は建築設計やその教育、批評に加え、公共施設の老朽化と財政問題の解決を図るタウンマネジメントや、日本列島の将来像の提言など、広く社会に開かれたプロジェクトも展開している。
日程:2017年10月23日 (月)
時間:19:00~21:00 開場 18:30~
料金:1,080円(税込)
定員:110名様
会場:本店 大教室
お問合せ先
青山ブックセンター 本店
電話:03-5485-5511
受付時間:10:00~22:00