「タブーと不謹慎がぎっしり詰まってます!!」と手書きPOPに記した森達也さん。
9月下旬に刊行したばかりの『FAKEな平成史』(KADOKAWA)では、天皇、放送禁止歌、オウム、オカルト、小人プロレスetcと、撮影したいテーマはことごとくタブー視されてきた森さんが撮ってきたドキュメンタリー作品を軸に、”平成という時代”を各ジャンルのキーパーソンである方々にインタビューしながら斬り、自粛と萎縮の正体を探りました。
今回のイベントでは著書『紋切型社会』から一貫して社会における言葉の使い方、使われ方に注視してきた武田砂鉄さんをお招きし、平成30年のなかでタブーはどう変容したのか? 消えたタブーに新たに生まれたタブーとは? 私たちの日常空間にタブーはどのように浸食しているのか? お二人に奔放に語り合っていただきます(武田さんには、「本の旅人」に『FAKEな平成史』の書評も寄稿していただきました)。
濃い対談になるのは必至なので、どうぞお楽しみに!!
KADOKAWA文芸ノンフィクション局 × 現代ビジネス 共催
森達也 もり・たつや
1956年広島県呉市生まれ。ディレクターとして、テレビ・ドキュメンタリー作品を多く製作。98年オウム真理教の荒木浩を主人公とするドキュメンタリー映画「A」を公開、ベルリン映画祭に正式招待され、海外でも高い評価を受ける。2001年映画「A2」を公開し、山形国際ドキュメンタリー映画祭で特別賞・市民賞を受賞する。11年『A3』(集英社インターナショナル、集英社文庫)で講談社ノンフィクション賞を受賞。現在は映像・活字双方から独自の世界を構築している。16年、作曲家・佐村河内守に密着したドキュメンタリー映画『FAKE』で話題を博す。明治大学情報コミュニケーション学部特任教授。著書に『オカルト』『職業欄はエスパー』『「A」マスコミが報道しなかったオウムの素顔』『クォン・デ――もう一人のラストエンペラー』『死刑』『いのちの食べかた』(角川文庫)など。
武田砂鉄 たけだ・さてつ
1982年東京都生まれ。出版社勤務を経て、2014年秋よりフリーライターに。2015年『紋切型社会―言葉で固まる現代を解きほぐす』(朝日出版社)で第25回Bunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞。他の著作に『芸能人寛容論 テレビの中のわだかまり』(青弓社)、『コンプレックス文化論』(文藝春秋)、『せいのめざめ』(河出書房新社、益田ミリ氏との共著)などがある。
日程:2017年10月19日 (木)
時間:19:00~20:30 開場 18:30~
料金:1,350円(税込)
定員:50名様
会場:本店内 小教室
お問合せ先
青山ブックセンター 本店
電話:03-5485-5511
受付時間:10:00~22:00
書籍情報
『FAKEな平成史』
森 達也/著
ドキュメンタリーとは、抗いである。
平成という時代が終わる。しかし、報道をはじめ、表現の自粛と萎縮は終わることなく続いている。この三十年で、その波は高く、強くなったのか、それとも……。
天皇、放送禁止歌、オウム、オカルト、小人プロレスetc。撮影したいテーマはことごとくタブー視され、発表媒体が限られていく中でも、作品の力で“空気”を吹きはらってきたドキュメンタリー監督が、自粛と萎縮の正体を探る。
森監督作品のテーマを軸に、時代の表現者たちと「平成」に対峙したルポ&インタビュー!!
『放送禁止歌』×ピーター・バラカン(ラジオDJ、ブロードキャスター)
『ミゼットプロレス伝説』×日比野和雅(『バリバラ』初代プロデューサー)
『幻の「天皇ドキュメンタリー」』×松元ヒロ(お笑い芸人)
『A』『A2』×有田芳生(参議院議員、ジャーナリスト)
『未完の「北朝鮮ドキュメンタリー」』×若林盛亮(「よど号ハイジャック事件」実行犯『FAKE』×長野智子(キャスター)