『ラインズ 線の文化史』が評判となった、イギリスの人類学者ティム・インゴルド。
このたび刊行された邦訳第2弾は、〈つくること〉をキーワードに人類学と考古学、芸術、そして建築をあつかう文化人類学の冒険の書だ。
これら4つの概念をひとしく「世界を探究する技術」として捉えなおしたならば、どんな風景が広がるだろう。
そのために石器を試作し、浜辺を歩き、ある1体の彫像を1週間観察する……。
すべての「つくるひと」に向けられた本書を、写真や映像作品、近年は美術作品をもつくりだす詩人・吉増剛造さんであれば、どのように読むのか。
訳者のひとりである批評家・金子遊とのトークセッションのなかで、人類における〈つくること〉の源へと遡行し、そこからあふれ出す創造行為の豊かさを祝福する。
終了後、登壇者によるサイン会も開催。
【プロフィール】
吉増剛造(よします・ごうぞう)
1939年東京都生まれ。詩人。文化功労者。日本藝術院会員。
慶應義塾大学文学部国文科卒業。現代日本を代表する先鋭的な詩人として、国際的に高い評価を受けている。 短いサラリーマン生活を経て詩作に専念。1964年、処女詩集『出発』(新藝術社)を出版。代表的詩集に『黄金詩篇』(思潮社、高見順賞受賞)、『熱風 a thousand steps』(中央公論社、藤村記念歴程賞受賞)『オシリス、石の神』(思潮社、現代詩花椿賞受賞) 『「雪の島」あるいは「エミリーの幽霊」』(集英社、芸術選奨文部大臣賞受賞) 『表紙』(思潮社、毎日芸術賞受賞)『怪物君』(みすず書房)などがある。
詩の朗読パフォーマンスの先駆者の一人で海外でも積極的に朗読ライブを開催、「KAMIKAZE GOZO」とセンセーションを巻き起こす。その他にも自身の詩と組み合わせた写真表現や映像作品、オブジェの製作など、多彩な創作活動を展開している。2016年には東京国立近代美術館で大規模な回顧展「声ノマ 全身詩人、吉増剛造展」が開催され大きな話題を集めた。
金子遊(かねこ・ゆう)
1974年、埼玉県生まれ。批評家、映像作家。慶應義塾大学非常勤講師。映像、文学、文化人類学を領域横断的に研究。著書に『辺境のフォークロア』(河出書房新社)『異境の文学』(アーツアンドクラフツ)『映像の境域』(森話社)『ドキュメンタリー映画術』(論創社)。共訳書にマイケル・タウシグ著『ヴァルター・ベンヤミンの墓標』(水声社)、ティム・インゴルド著『メイキング 人類学・考古学・芸術・建築』の訳者のひとり。
■日程
2017年11月14日 (火)
■時間
19:00~20:30
開場 18:30~
■料金
1,350円(税込)
■定員
110名様
■会場
本店 大教室
■お問合せ先
青山ブックセンター 本店
電話03-5485-5511
受付時間10:00~22:00