昨年、登山家/作家の服部文祥さんが初の小説『息子と狩猟に』(新潮社)が刊行されました。
同書は、圧倒的なリアリティと息を呑む展開に震える表題作と、最も危険な山での極限下の出来事を描く「K2」の2篇を収録。人間の倫理を問い、命の意味に鋭く迫る一冊です。
今回はこの刊行を記念して、刊行イベントを開催します。ゲストは、ドキュメンタリー作家の前田亜紀さん。
前田さんは、探検家・関野吉晴さんが行った、武蔵野美術大学のゼミを追った映画『カレーライスを一から作る』(後に書籍化)の監督。米、野菜、スパイスを育て、塩を採り、器とスプーンも作り、最後にヒナから育てた鳥を絞め、肉にしてカレーを作る……その経験を通して、学生たちにどんな変化が起きたのか。そのチャレンジを追ったノンフィクションです。
形は違えど、「命を食らう」ことを実践し、そして見つめてきたおふたり。
極度に分業化されたこの時代に、あえて「命を食らう」ことの意味とは?
熱く語っていただきます。お楽しみに!
※終演後にサイン会を予定しております
【出演者プロフィール】
服部文祥(はっとり・ぶんしょう)
登山家。作家。山岳雑誌『岳人』編集者。1969年横浜生まれ。94年東京都立大学フランス文学科卒(ワンダーフォーゲル部)。 オールラウンドに高いレベルで登山を実践し、96年世界第2位の高峰k2(8,611m)登頂。国内では剱岳八ッ峰北面、黒部別山東面などに冬期初登攀が数本ある。 99年から長期山行に装備と食料を極力持ち込まず、食料を現地調達する「サバイバル登山」をはじめる。妻、二男一女と横浜に在住。 著書に、『サバイバル登山家』(みすず書房)、『増補サバイバル!』(ちくま文庫)、『狩猟サバイバル』(みすず書房)、『百年前の山を旅する』(新潮文庫)、 『サバイバル登山入門』(デコ)、『ツンドラ・サバイバル』(みすず書房)、『獲物山』(笠倉出版社)。編著に、『狩猟文学マスターピース』(みすず書房)、『富士の山旅』(河出文庫)、『アーバンサバイバル入門』(deco)がある。
前田亜紀(まえだ・あき)
1976年生まれ。大分県出身。 東京学芸大学卒業後、テレビ番組制作の仕事に携わる。フリーランスのTVディレクターを経て、映像製作会社ネツゲンに所属。『ETV特集』(NHK-Eテレ)、『情熱大陸』(毎日放送)、『ザ・ノンフィクション』『NONFIX』(フジテレビ)などの、ドキュメンタリー番組を手がけている。
時間 _ 15:00~17:00 (14:30開場)
場所 _ 本屋B&B 東京都世田谷区北沢2-5-2 ビッグベンB1F
入場料 _ 1500yen + 1 drink order