2018年7月11日(水)

畠山重篤さんトークイベント 人の心に木を植える~「森は海の恋人」30年

【ジュンク堂 池袋本店】
開催日時:2018年07月11日(水)17:00開場 17:30開演
場所:ジュンク堂書店池袋本店 9Fギャラリースペース

「森は海の恋人」の合言葉をかかげて、宮城県気仙沼のカキ漁師・畠山重篤さんたちが植林運動を初めて、今年で30年になります。
舞根湾でカキ養殖業を営む畠山さんは、1960年代半ばから発生するようになった赤潮の原因を調べるうちに、生活排水などで川が汚れ、森も荒廃していることに気づきました。
そして、フランスの養殖場を視察し、カキが生息する汽水域の上流に豊かな森が広がっているのを見たとき、森と川と海のつながりの大切さを実感します。
豊かな海を守るためには、森を守らなければならない――。そう確信した畠山さんは、1989年に地元の漁師仲間たちと、気仙沼湾に注ぐ大川上流の室根山で、落葉広葉樹の植樹活動をはじめました。
畠山さんたちのこの活動は、小・中学校の教科書にも取り上げられて、森・川・海の連関の大切さが、多くの人に知られるようになりました。
しかし2011年3月11日、東日本大震災が発生し、「千年に一度」と言われる大津波に襲われます。
海には大量の油が流れて、カキを吊していたイカダもすべてが流されました。どんよりと濁った海を見つめて、畠山さんは「もう終わりか――」と覚悟したそうです。
でも、まもなくして海に魚たちがもどってきました。それは山に木を植え続け、海に流れこんでいる川と背景の森林の環境を整えたゆえの成果だったのです。
畠山さんは言います。「山に木を植えることはもちろん大事ですが、もっとも大切なのは、『人の心に木を植える』ことなのです。」と。

※トークイベント終了後、18:30頃よりサイン会を予定しております。

【講師紹介】
畠山重篤(はたけやま・しげあつ)
カキ漁師。1943年、中国・上海生まれ。宮城県でカキ・ホタテの養殖業を営む。「牡蠣の森を慕う会」代表。
1989年より「森は海の恋人」を合言葉に植林活動を続ける。一方、子どもたちを海に招き、体験学習を行っている。2005年から京都大学フィールド科学教育研究センター社会連携教授。
『漁師さんの森づくり』(講談社)で小学館児童出版文化賞・産経児童出版文化賞JR賞、『日本〈汽水〉紀行』(文藝春秋)で日本エッセイスト・クラブ賞、『鉄は魔法つかい』(小学館)で産経児童出版文化賞産経新聞社賞を受賞。その他の著書に『森は海の恋人』『リアスの海辺から』『牡蠣礼讃』(文藝春秋)などがある。

★入場料無料。当日は9Fギャラリースペースに直接お越しくださいませ。
※事前のご予約が必要です。1階サービスコーナーもしくはお電話にてご予約承ります。
※トークは特には整理券、ご予約のお控え等をお渡ししておりません。
※ご予約をキャンセルされる場合、ご連絡をお願い致します。(電話:03-5956-6111) 

■イベントに関するお問い合わせ、ご予約は下記へお願いいたします。
ジュンク堂書店池袋本店
TEL 03-5956-6111
東京都豊島区南池袋2-15-5

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