換骨奪胎
ずいぶん強い言葉です。もう少し柔らかい
言い方だと、「本歌取り」という言葉もあります。
どちらにせよ、先人の表現を真似て、かつ自分のものにするということです。
パクリという悪い言葉があります。
パクリとは要するに、ただ人の真似をして、そこで終わってしまっているものです。
そうなってしまう原因としては、悪意がある場合は問題外ですが、
キチンとその先人の作品を吟味していないせいだと思います。
なんとなーく好きだから真似してしまう。
それだけだと、なんとなーく、パクリになってしまいます。
その作品がどんな構造をしているのか?
もっというと、その作品がどんな表現の大きな流れの中に位置しているのか?調べる必要があります。
ヒトツの表現は突然、天才のもとに空からふってくるわけではありません。
脈々と続く人間の営為の大きな流れの中にあるのです。平たくいうとバケツリレーのようなものなのです。
しっかりと先人の作品を受け取って、それを自分なりに、そして今日的に少しでも前進させて、また次の世代にパスしなければならないのです。
科学の世界で、先行研究を調べない論文などありえません。
換骨奪胎
あえて真剣勝負をするために、この強い言葉を選びました。
そういう意気込みだということです。
そうは言っても僕の事なので多少の脱線はします。
どうぞ真剣に、そして楽しく、お付き合いください。
ホンマタカシ
古今東西の写真・映画・現代美術の技法に挑戦し、作品を通じて日進月歩する映像の世界を読み解く、『ホンマタカシの換骨奪胎: やってみてわかった! 最新映像リテラシー入門』の刊行にあわせ、ワークショップ「やってみる写真教室」を開催いたします。
【ワークショップの概要・参加資格】
課題への取り組みや、グループワークを通して写真や映像への理解を深めていきます。
【参加資格】
全5回すべてに参加できる方。写真や映像に興味のある方、プロ・あるいはただ興味のある方のご参加もお待ちしています。
詳細
開講日 2018 年7月、8月、9月、10月 土曜日開催、全5回
日程
①7月28日 ※ワークショップ受講者以外も参加できる福岡伸一さんとのトークイベント
②8月25日 ③9月8日 ④9月29日 *(10月6日) ⑤10月13日*(10月20日)
*④⑤につきまして、翌週に開催日が変更になる場合がございます。予めご了承ください。
時間 17時~19時 ※①のみ18時〜
会場 青山ブックセンター本店内
定員 30名様
参加費用 23,220円(税込・5回分・1回目トークイベント分込)
【参加方法・選考課題】
参加方法
① 下記、選考課題をメールにて、2018年7月11日(水)12時までにお送りください。
② 選考のうえ、合格の方のみ、メールにて2018年7月15日(日)までに連絡をさしあげます。
③ 合格された方は2018年7月25日(水)までに、参加費用をお支払いください。
*メールのドメイン指定を設定している方は、ご注意ください。
・参加者プロフィール
氏名、住所、携帯電話番号、メールアドレス、年齢、職業(学生の場合は学校名・専攻学部・学年)
・選考課題
ホンマの作品のうちから、構図や技法、コンセプトなどを自分なりに〈換骨奪胎〉した作品を提出してください。
・提出方法
プロフィールと作品の説明はWordファイルでご提出ください。使用できない方はメールに貼り付けてください。
【送付先】
青山ブックセンター
culture@boc.bookoff.co.jp
件名:「ホンマタカシワークショップ 応募」
【プロフィール】
ホンマタカシ
2011年から2012年にかけて、個展「ニュー・ドキュメンタリー」を日本国内三ヵ所の美術館で開催。
著書に『たのしい写真 よい子のための写真教室』(平凡社)、近年の作品集に2016年イギリスの出版社「MACK」より刊行したカメラオブスキュラシリーズの作品集『THE NARCISSISTIC CITY』がある。2016年から2018年にかけて「ニュードキュメンタリー映画」として、新作や過去の映像作品を含めた4作品を全国の映画館、美術館で巡回上映を行った。