ガスコンの青年隊シラノは、詩人で軍人、心優しいけれど二枚目とは言えない大鼻の持ち主。秘かに想いを寄せる従妹ロクサーヌに恋した美男の同僚クリスチャンのために、自作の恋文で代わりに告白するのですが……。
『シラノ・ド・ベルジュラック』はその「恋の言説」、長大なセリフが聞きどころのお芝居で、過去にはジャン=ポール・ベルモンド、ジェラール・ドパルデュー、平幹二朗、江守徹、仲代達矢ほか錚々たる俳優が演じるなど、世界的な人気を誇るフランスロマン派演劇の傑作(ロスタン作)です。
今回の読書会では、演出家でもある訳者の渡辺守章さんをお招きし、超絶技巧とも言われるシラノの長台詞を軸に、同じロマン派劇の『ロレンザッチョ』(ミュッセ作)もあわせて取り上げ、読みくらべ、聞きくらべてこの2大傑作の魅力について語ってもらいます。
(聞き手:光文社古典新訳文庫・創刊編集長 駒井稔)
光文社古典新訳文庫が紀伊國屋書店電子書店KINOPPYとコラボレーションして開催するReaders Club読書会(Reading Session)、第44回です。
○日時:2018年8月30日(木)18:30~ (開場18:15)
○場所:紀伊國屋書店新宿本店 9階イベントスペース
○定員:50名
○参加費:無料
○参加方法:2018年8月1日(水)午前10:00より2階レジカウンターにてご予約を承ります。お電話でのご予約も同日より承ります。
○お問い合わせ 新宿本店2階カウンター 03-3354-5702
*イベントは1時間30分~2時間程度を予定しております。トーク終了後ご希望の方には講師の著書・翻訳書にサインをお入れします。
*19:30以降の入場はお断りさせて頂く場合がございます。あらかじめご了承ください。
【講師紹介】
渡辺守章(わたなべもりあき)
1933年生まれ。東京大学名誉教授。演出家。フランス文学・表象文化論を専攻。著書に『ポール・クローデル—-劇的想像力の世界』『演劇とは何か』『越境する伝統』など。訳書に『フェードル アンドロマック』、『ブリタニキュス ベレニス』(ともにラシーヌ)、『繻子の靴』(クローデル)、『女中たち バルコン』(ジュネ)、『シラノ・ド・ベルジュラック』(ロスタン)、『アガタ/声』(デュラス、コクトー)、『マラルメ詩集』(マラルメ)、『ロレンザッチョ』(ミュッセ)など。