近年ますます高まる注目のなか都内での展覧会開催が待望されていた岡上淑子。
ついに2019年1月26日より東京都庭園美術館にてその全貌を伝える大規模な回顧展が開催されます。
展覧会の開催と公式カタログの刊行を記念して、展覧会企画者・カタログ監修者である東京都庭園美術館学芸員の神保京子さん、そしてゲストとして日本におけるシュルレアリスムの研究と実践の第一人者である巖谷國士さんをお招きして、岡上淑子のその魅力の秘密に迫る記念トークショーを開催いたします。
岡上淑子は、戦後連合国軍の置き土産として国内に残されていた、『LIFE』などのグラフ雑誌をはじめ、『VOGUE』『Harper’s BAZAAR』といったファッション誌に掲載されている紙面の写真を切り抜き、組み合わせるというフォトコラージュ作品により、当時シュルレアリスム運動を先導していた瀧口修造に見出され、1950年代に彗星のごとくアートシーンに登場します。
マックス・エルンストの影響を受けながら報道写真と最先端のモードという対極を一つの世界に合成した世界は、当時の女性的感性を滲ませながら、いま見る私達の心をざわつかせて止みません。
新刊の『岡上淑子 フォトコラージュ 沈黙の奇蹟』は、1950年から56年と短い制作期間のなかで発表された約100点を、「第一幕 懺悔室の展望」「第二幕 翻弄するミューズたち」「第三幕 私達は自由よ」「第四幕 戯れ」と劇場空間に見立てて分類。岡上自身による詩篇やエッセイ、瀧口修造の書簡を掲載、神保京子さんによる書き下ろし論考「沈黙の薔薇 岡上淑子――鎮魂と祝祭のコラージュ」により多面的に考察するものです。
カタログは細部に仕掛けられた罠を体感できるようにほぼ作品原寸大のA4サイズ、加えて山田写真製版が総力をあげて挑んだコラージュ表現がかつてないレベルで再現し、ファン垂涎の完成度となっています。
トークイベントでは、巖谷國士さんと神保京子さんをお招きし、新刊書籍とあわせて、多角的に岡上淑子の創作の秘密と魅力を明らかにして頂きます。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
【参加条件】
銀座 蔦屋書店にて、下記の対象商品いずれかをご予約・ご購入で参加いただけます。
・イベント参加券:1,500円/税込
・【イベント参加対象書籍】岡上淑子『岡上淑子 フォトコラージュ 沈黙の奇蹟』:3,240円/税込
【お申込み方法】
・店頭
・お電話 03-3575-7755
・オンラインショップ
※オンラインショップでの受付は2018/01/28(月)午前9時の受注分までとさせていただきます。
※書籍はイベント当日に店頭にてお渡しさせていただきます。
【ご注意事項】
*参加券1枚でお一人様にご参加いただけます。
*当日の座席は、先着順でお座りいただきます。
*参加券の再発行・キャンセル・払い戻しはお受けできませんのでご了承くださいませ。
*止むを得ずイベントが中止、内容変更になる場合があります。
【プロフィール】
巖谷 國士(いわや くにお)
仏文学者・評論家・旅行家・写真家・明治学院大学名誉教授。1943年、東京生まれ。
20歳で瀧口修造や澁澤龍彦と出会って以来、シュルレアリスムの研究・実践を始め、文学や美術のほか、映画や写真、漫画やメルヘン、紀行など、幅広い領域にわたって著作活動を続けている。
著書に『シュルレアリスムとは何か』『〈遊ぶ〉シュルレアリスム』『封印された星 瀧口修造と日本のアーティストたち』『旅と芸術 発見・驚異・夢想』『澁澤龍彦論コレクション』全5巻ほか多数。
神保 京子(じんぼ きょうこ)
東京生まれ。
写真史を専門とし、19世紀ヴィクトリア朝及びシュルレアリスムとの関連に興味を持つ。
1990年の東京都写真美術館開館当時より学芸員として勤務し、東京都現代美術館を経て、2011年より東京都庭園美術館学芸員。
主な展覧会企画に、「川田喜久治 世界劇場」(2003年)、「シュルレアリスムと写真 痙攣する美」(2008年)等がある。
2000年に第一生命南ギャラリーで開催された岡上淑子の44年振りの個展(金子隆一企画)の開催準備にアシスタントとして参加。
また2019年1月26日より東京都庭園美術館で開催されている展覧会「岡上淑子 フォトコラージュ 沈黙の奇蹟」展のキュレーションを手掛けている。
日程 / 2019年1月29日(火)
時間 / 19:30~21:00
場所 / BOOK / EVENT / SPACE
主催 / 銀座 / 蔦屋書店
共催・協力 / 青幻舎
定員 / 60名
問い合わせ先 / 03-3575-7755
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オンラインショップでの受付は2019/01/28(月)午前9時の受注分までとさせていただきます。