臨床心理学者・東畑さんが博士号取得後に勤めたのが、沖縄の精神科デイケア施設。
「治療」ではなく「居る」ことが目的であるそこで、東畑さんは一生分のトランプとウノをしたそうです。
このときの体験と思索が、『居るのはつらいよ』に結実しました。
一方、歴史学者の與那覇潤さんは、数年前に躁うつ病(双極性障害)を患い、2か月間の入院の後、デイケア施設に通いました。
そこでやはりボードゲームも含めたプログラムを仲間たちと受講するうちに、個人能力・属性と離れた新しい能力観をつかむに至ります(詳細は文藝春秋刊『知性は死なない』をぜひお読みください)。
つまり、同じ「デイケア施設」という「居る」ための場で、東畑さんはスタッフとして、與那覇さんはメンバーとして参加していたことになります。だから東畑さんは、「まずは與那覇さんに読んでほしい!」と思いながら本書を執筆していたそうです。
今回その二人がはじめて出会います。
個人能力や属性という前提から離れたシステムは、新しい知性を輝かせる場となるのだろうか。
逆に、「居るために居る」場は容易にブラック化して、避難所が収容所に変転してしまわないか。
あるいは「居場所の歴史学」という探求の方向はありうるのか――。
どうぞお気軽にご参加ください(トランプはしません)。
【参加条件】
代官山 蔦屋書店にて、以下対象商品よりいずれかをご予約・ご購入頂いたお客様がご参加いただけます。
イベント当日以前に店頭にて書籍付き参加券のお受け取りをご希望の方は、発売日2月18日(月)以降でお願いいたします。
オンラインストアでお申込みの方も、発売日後の発送となります。何卒ご了承ください。
【お申込み方法】
以下の方法でお申込みいただけます。
・代官山 蔦屋書店 店頭 (1号館1階 レジ)
・お電話 03-3770-2525 (人文フロア)
・オンラインストア
【対象商品】
・書籍『居るのはつらいよ』(医学書院 2,162円/税込)+イベント参加券(500円/税込)セット 2,660円(税込)
・イベント参加券 1,500円(税込)
【ご注意事項】
*参加券1枚につきお一人様がご参加いただけます。
*イベント会場はイベント開始の15分前から入場可能です。
*当日の座席は、先着順でお座りいただきます。
*参加券の再発行・キャンセル・払い戻しはお受けできませんのでご了承くださいませ。
*止むを得ずイベントが中止、内容変更になる場合があります。
【プロフィール】
東畑 開人(とうはた・かいと)
1983年生まれ。
京都大学大学院教育学研究科博士課程修了。
沖縄の精神科クリニックでの勤務を経て、2014年より十文字学園女子大学専任講師。
2017年に白金高輪カウンセリングルームを開業。
臨床心理学が専門で、関心は精神分析・医療人類学。
著書に、『美と深層心理学』(京都大学学術出版会)、『野の医者は笑う』(誠信書房)、『日本のありふれた心理療法』(誠信書房)がある。
今作『居るのはつらいよ』(医学書院)は、ケアとセラピーについて考え抜かれた思想書である同時に、沖縄のデイケアで出会った人々との涙あり笑いありの友情物語となっている。
與那覇 潤(よなは・じゅん)
1979年生まれ。
東京大学教養学部卒業、同大学院総合文化研究科博士課程を経て、2007年から15年まで地方公立大学准教授として教鞭をとる。
博士(学術)。専門は日本近代史。
在職時の講義録に『中国化する日本』(文春文庫)、『日本人はなぜ存在するか』(集英社文庫)。その他の著作に『翻訳の政治学』(岩波書店)、『帝国の残影』(NTT出版)など。
昨年、自らのうつ体験と平成史を絡めて綴った『知性は死なない――平成の鬱をこえて』(文藝春秋)は、「知性」のあり方に新しい光を当てた書として大きな反響を呼んだ。
会期 / 2019年03月19日(火)
定員 / 70名
時間 / 19:00~21:00
場所 / 蔦屋書店1号館 2階 イベントスペース
主催 / 代官山 蔦屋書店
問い合わせ先 / 03-3770-2525
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オンラインストアでの受付は2019/3/17(日)午前9時の受注分までとさせていただきます。