ことし3月に刊行された『ハバナ零年』は、キューバ出身の女性作家カルラ・スアレスの日本デビュー作です。現代キューバを舞台に、電話の真の発明者をめぐる歴史的な物語を数学や工学をも駆使してミステリータッチで描き、発表後に「カルベ・ド・ラ・カリブ賞」「フランス語圏島嶼文学賞」 を相次いで受賞した、作者の代表作でもあります。
キューバ文学を積極的に紹介してきた訳者の久野量一さんは、本書について「ここから先、新しいキューバ文学の扉が日本に開かれるとしたら、『ハバナ零年』こそかっこうの入り口となる作品だと思って翻訳した」と語っています。
そこで今回は、メキシコに留学経験があり、カリブ海文学やラテンアメリカ文学から大きな影響を受けているという小説家の星野智幸さんをゲストにお迎えして、『ハバナ零年』やキューバ文学の魅力、そして星野文学との関係などを存分に語っていただきます。
【プロフィール】
久野量一(くの・りょういち)
1967年生まれ。東京外国語大学准教授。専攻は、ラテンアメリカ文学。
著者に『島の「重さ」をめぐって——キューバの文学を読む』(松籟社、2018)、訳書にフアン・ガブリエル・バスケス『コスタグアナ秘史』(水声社、2016)、ロベルト・ボラーニョ『2666』(共訳、白水社、2012)などがある。
星野智幸(ほしの・ともゆき)
1965年生まれ。小説家。新聞記者を経て、1997年「最後の吐息」で文藝賞受賞。
以後「目覚めよと人魚は歌う」で三島由紀夫賞、『俺俺』で大江健三郎賞、『夜は終わらない』で読売文学賞、『焔』で谷崎潤一郎賞を受賞するなど、つねに一線で現代文学をリードしている。
2016年には『星野智幸コレクション』全4巻(人文書院)を刊行。
開催日 / 2019年4月5日(金)
時間 / 19時30分スタート/21時頃終了予定 *イベント当日、お店は18時にてクローズ致します
会場 / Title 1階特設スペース
参加費 / 1000円+1ドリンク500円
定員 / 25名
※当イベントは定員に達しましたので受付を終了いたしました