獻給所有愛作白日夢的人 “夢見るすべての人に捧げる――”
エドワード・ヤン、ホウ・シャオシェン、ツァイ・ミンリャンらのいわゆる“台湾ニューシネマ”の系譜から、突如異端児の如く現れた新人監督チェン・ユーシュン。
奇跡のデビュー作『熱帯魚』(95)でロカルノ国際映画祭青豹賞を受賞するなど、台湾国内のみならず世界中のシネフィルをも呻らせました。
しかし、2作目の『ラブ ゴーゴー』(97)発表後、彼は長い沈黙に入ってしまいます――まるでやりたいことは全てやりつくしてしまったかのように。
それでも、残された2作品の輝きは失せることなく、『藍色夏恋』(02)や『あの頃、君を追いかけた』(11)など、以降の台湾青春映画に強い影響を与え続けました。
誘拐事件に巻き込まれた受験生の少年が、連れ去られた南の漁村で白昼夢のような不思議な時間を体験する奇跡のデビュー作『熱帯魚』(95)、台北に住む冴えない若者たちの、切なくもどこか滑稽な“恋の季節”をポップに描いた第2作『ラブ ゴーゴー』(97)。
本2作のデジタルリストア版の公開を記念し、通り一遍じゃない台湾を知りたい方々に向けたトークイベント(2本立て)を開催します。
<第一部> 「台湾映画の深淵へ――」 丸目蔵人さん
香港映画に比べ、シネフィル向けに語られる傾向の強い台湾映画。
しかし、現地では当然エンタメ色の強い作品も大人気です。
文芸志向の強い作品とエンタメ作品、そのちょうど間をつなぐ存在ともいえるチェン・ユーシュン監督の作品から、さらに奥深い台湾映画の世界へいざー。
<第二部> 「台湾カルチャーよもやま話」 小谷実由さん×田中佑典さん×小柳帝さん
近年台湾熱が急上昇、「台湾にも喫茶文化を!」と目論むモデルの小谷実由さん、そして、「台日系カルチャー」をテーマにしたリトルプレス『LIP(離譜)』発行人であり、現在アジア微住中の生活芸人・田中佑典さんをお迎えし、ライター・編集者の小柳帝さんを進行役に、『熱帯魚』と『ラブゴーゴー』の見どころから、台湾LOVERなお二人のお気に入りスポットやグルメ、音楽、ファッションなどなど…台湾の魅力を余すことなくお話します。
『熱帯魚』『ラブ ゴーゴー』公開前夜祭として、ビール飲みつつ、濃厚な台湾ナイトをお過ごしください!
【出演者プロフィール】
小谷実由(おたに・みゆ)
『GINZA』『&Premium』『装苑』などのファッション誌やカタログ・広告を中心に、モデル業や執筆業で活躍。
昭和と純喫茶をこよなく愛し、資生堂WEB花椿にて「東京喫茶部」を連載中。
雑誌『ケトル』10月のリニューアル号からは青柳文子さんとの新連載がスタート。
近年台湾熱が上昇中。
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田中佑典(たなか・ゆうすけ)
職業、生活芸人。
台湾と日本をつなぐ「台日系カルチャー」をテーマにしたリトルプレス『LIP(離譜)』発行をはじめ、日本と台湾を行き来しながら、日台間での企画やプロデュース、執筆を行う。
現在は台湾のほか、香港や韓国などアジア全土で微住中。
その模様を雑誌『ソトコト』にて連載中。
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小柳帝(こやなぎ・みかど)
ライター・編集者・翻訳者・フランス語教室ROVA主宰。
主な編・著者に『モンド・ミュージック』『ROVAのフレンチカルチャー A to Z』『小柳帝のバビロンノート1,2』、翻訳書に『ぼくの伯父さんの休暇』『サヴィニャック ポスター A-Z』などがある。
その他、映画パンフレットの執筆やCD・DVD等の解説多数。
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丸目蔵人(まるめ・くらんど)
早稲田大学政治経済学部卒。
出版社でインテリア雑誌の編集に携わるとともにサブカル誌で活動スタート。後にフリー転身。
映画、音楽を中心に、80年代半ばよりアジアの芸能について執筆。
現在は『CD Journal』『てんとう虫/express』等に寄稿。初めての訪台は1989年。
蚵仔煎(牡蠣オムレツ)、紅燒牛肉麵好き。
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時間 _ 20:00~22:00 (19:30開場)
場所 _ 本屋B&B 東京都世田谷区北沢2-5-2 ビッグベンB1F
▼入場料
■前売1,500yen + 1 drink
■当日店頭2,000yen + 1 drink