96年以降、出版産業の売り上げが縮小をつづける一方で新刊刊行点数は増加し、本の装いはよりグラフィカルによりコマーシャルなものへと変化を遂げていった。
ブックデザインが出版産業の映し鏡なのだとすれば、ではこの25年のブックデザイン=出版とはなんだったのか——。
2020年代を目前に、出版経済ピーク以降のブックデザインをそのデザインスタイルによって分類・配置・俯瞰することで、この期間における本のデザインと出版産業のありようの記述を試みた『アイデア』387「現代日本のブックデザイン史 1996–2020」の製作にあたった3名が、現代日本のブックデザインシーンの第一人者である鈴木成一をゲストに迎え、ブックデザインと出版の過去・現在・未来を思考する。
【プロフィール】
鈴木成一(すずき・せいいち)
1962年北海道生まれ。
大学在学中から装丁の仕事を始め、筑波大学芸術研究科修士課程中退後、1985年よりフリーに。
1992年(有)鈴木成一デザイン室設立。
1994年講談社出版文化賞ブックデザイン賞受賞。
エディトリアルデザインを主として現在に至る。
筑波大学人間総合科学非常勤講師。
「鈴木成一装画塾」講師。
著書に『装丁を語る。』『デザイン室』(いずれもイースト・プレス刊)、『デザインの手本』(グラフィック社)。
川名潤(かわな・じゅん)
1976年千葉県生まれ。
プリグラフィックスを経て2017年川名潤装丁事務所設立。
多数の書籍装丁、雑誌のエディトリアル・デザインを手がける。
水戸部功(みとべ・いさお)
1979年生まれ。2002年、多摩美術大学卒業。
在学中から装幀の仕事をはじめ、現在に至る。
2004年、造本装幀コンクール展 審査委員奨励賞受賞。
2011年、第42回講談社出版文化賞ブックデザイン賞受賞。
長田年伸
(ながた・としのぶ)
1980年東京生まれ。装丁/編集/執筆。
中央大学で中沢新一の薫陶を受け、春風社編集部を経て、朗文堂新宿私塾でタイポグラフィを学ぶ。
日下潤一のアシスタントを務め2011年に独立。
主な仕事に鈴木一誌『ブックデザイナー鈴木一誌の生活と意見』、『アイデア』379「ブックデザイナー鈴木一誌の仕事」(以上、誠文堂新光社)など。
日程 / 2019年10月7日 (月)
時間 / 19:00〜20:30 開場 18:30〜
料金 / 1,550円(税込)
定員 / 110名様
会場 / 本店 大教室
受付は終了いたしました。
*当日券の発売およびキャンセル待ちは行っておりません。