日本の空港、駅、行政機関などの公共施設や観光関連施設などで見かける不自然な英文表示や分かりづらいサインデザイン。
訪日外国人が3000万人を超え、オリンピック・パラリンピックの開催も控えた現在、きちんと伝わる英文案内・表示(英文サイン)の整備がされなければ、将来のインバウンド需要は先細りになることは明らかです。
今回のTypeTalksでは、書籍『英文サインのデザイン』の刊行を記念して、共著者の小林章さんと田代眞理さんが出演。
欧文書体デザインと英文翻訳の専門家、それぞれの視点で日本の英文表示を見ていきます。
日本では当たり前と思われているような英語の表記がネイティブの人たちにはかなりの違和感になっているという例をご紹介しながら、伝わりやすい英文とコンパクトでも効果的な見せ方について解説します。
読みやすく分かりやすい英文案内のために、翻訳やデザインでどのようなことに気をつけたらよいのか、具体的な解決方法を学べる絶好の機会です。
これからますます必要とされる知識をいまのうちに学んでおきましょう!
■TypeTalksについて
「TypeTalks」はゲストが一方的に教えるセミナーではなく、会場の参加者と交流しながら楽しく進めるトークイベントです。ゲストと参加者の活発な意見交換を目的としているので、時には話が横道にそれることも(そのように回り道に見えるのが、じつはタイポグラフィの近道なんです)。タイポグラフィに関心のある方ならどなたでも参加でき、ゲストと参加者が気軽に話せる会として2010年11月から青山ブックセンター本店で隔月開催されています(企画は、タイプディレクターの小林章、欧文活字組版の髙岡昌生、担当編集者の宮後優子が行い、青山ブックスクールで運営をしています)。
過去のTypeTalksの内容については、こちらをご覧ください。
【プロフィール】
小林 章(こばやし あきら)
ドイツ・モノタイプ社タイプディレクター。
欧文書体の国際コンペティションで2度のグランプリを獲得して2001年よりドイツ在住。
有名な書体デザイナーであるヘルマン・ツァップ氏やアドリアン・フルティガー氏と共同で欧文書体開発を手がけたほか、日本語書体「たづがね角ゴシック」のディレクションを担当した。
欧米、アジアを中心に講演やワークショップを行い、世界的なコンテストの審査員も務めている。
著書に『欧文書体』『欧文書体2』『フォントのふしぎ』(美術出版社)、『まちモジ』(グラフィック社)、共著に『英文サインのデザイン』(ビー・エヌ・エヌ新社)がある。
田代 眞理(たしろ まり)
1990年代初めより、日英・英日の実務翻訳、校閲、編集に携わる。
英文の書籍、冊子、報告書など出版物の制作にも多く関わり、欧米人編集者とのやり取りを通じて英文表記スタイルへの理解を深めるようになる。
文章の見た目が読みやすさ、伝わり方に大きく影響するという体験をしたことから、組版にも強い関心を寄せている。
近年では書体・タイポグラフィ関連の翻訳、公共サインの英語に関する記事執筆も行っている。
訳書に『ロゴ・ライフ』『欧文タイポグラフィの基本』(グラフィック社)、共著に『英文サインのデザイン』(ビー・エヌ・エヌ新社)がある。
日程 / 2019年11月4日 (月)
時間 / 13:00~15:00
料金 / 1980円(税込)
定員 / 100名
会場 / 本店 大教室