切手蒐集は「趣味の王様」として、60~70年代に一大ブームを巻き起こしました。1953年生まれの四方田犬彦さんは、9歳から蒐集を始めたという筋金入りの「切手少年」。
これまで150冊を超える著書を世に送り出してきた四方田さんが、そんな好きな切手のことについて楽しみながら書いた初の切手エッセイ集が、『女王の肖像──切手蒐集の秘かな愉しみ』(工作舎刊)です。
この本と、さらに同時期発売の『聖者のレッスン──東京大学映画講義』(河出書房新社)の刊行を記念して、かつて明治学院大学で四方田さんに師事していた小説家の木村紅美さんに、切手蒐集の魅力を四方田さんから聞き出していただきます。
「なぜ、切手を集めるのか?」「蒐集行為の意味とは?」「ノスタルジアと蒐集の情熱とは?」「蒐集した切手を最後にどうするのか?」など、師弟ならではの一歩踏み込んだ濃密なやりとりが期待できます。
*トーク終了後、B&Bで四方田犬彦『女王の肖像』、『聖者のレッスン』、さらに木村紅美『まっぷたつの先生』、『雪子さんの足音』、最新作「夜の底の兎」収録『群像』2019年9月号を購入された方には、サインをしていただけます。
*特にイベントに参加され、B&Bで『女王の肖像』を購入された方には、工作舎で特別にデザインした架空の切手(インド洋上に浮かぶ独立国GORKY ISLANDが発行した普通切手。
GORKY ISLANDとは四方田さんの本名にちなんだ架空の国。
切手の絵柄は四方田さんの指定による)を表紙裏の見返しに貼り、さらに特製の消印を押した限定記念本をお作りします。
*また、イベント当日に限って、四方田さんの提供による自著の絶版・品切れ本(サイン入り)の販売も行います。
【出演者プロフィール】
四方田犬彦(よもた・いぬひこ)
大阪生まれ。
映画史・比較文学研究者、詩人、批評家、エッセイスト。
9歳で切手蒐集を始め、12歳で日本郵趣協会会員となる。
長らく明治学院大学教授として映画学を講じ、コロンビア大学、ボローニャ大学などで客員教授・客員研究員を歴任。
現在は映画、文学、漫画、演劇、料理と、幅広い文化現象をめぐり著述に専念。
学問的著作から身辺雑記をめぐるエッセイまでを執筆。
『月島物語』(集英社、1992)で斎藤緑雨賞、『映画史への招待』(岩波書店、1998)でサントリー学芸賞、『モロッコ流謫』(新潮社、2000)で伊藤整文学賞、『日本のマラーノ文学』『翻訳と雑神』(人文書院、2007)で桑原武夫学芸賞、『ルイス・ブニュエル』(作品社、2013)で芸術選奨文部科学大臣賞。
著書は150冊に及び、工作舎では『月島物語ふたたび』(2007)、『歳月の鉛』(2009)、『書物の灰燼に抗して』(2011)、『親鸞への接近』(2018)を刊行。
木村紅美(きむら・くみ)(写真撮影:森清)
宮城県仙台市生まれ。小説家。
明治学院大学文学部芸術学科で四方田犬彦氏に師事。
卒論はフェデリコ・フェリーニ。
『風化する女』(文藝春秋、2006)で文學界新人賞受賞、『夜の隅のアトリエ』(文藝春秋、2012)で野間文芸新人賞候補、『月食の日』(文藝春秋、2009)、『雪子さんの足音』(講談社、2018)で芥川賞候補。
『雪子さんの足音』は、吉行和子主演・浜野佐知監督で映画化され、話題を呼んだ。
最新作の「夜の底の兎」(『群像』2019年9月号)は、「ファンタジックで叙情的な描写と、きわめてシリアスな社会的問題が、独特なバランスで溶け合っている」(佐々木敦)、「座敷童子と国家権力による暴力を結びつけた独創的な作品」(いそがいはじめ)など、高い評価を受けている。
【重要なお知らせ】
10月1日からの消費税率の引き上げに伴い、チケット価格を変更いたします。
9月30日までにチケット購入の場合…
前売1500円+ドリンク500円(共に税込)=2000円
当日2000円+ドリンク500円(共に税込)=2500円
↓
10月1日以降にチケット購入の場合…
前売1500円+ドリンク500円(共に税別)=2200円
当日2000円+ドリンク500円(共に税別)=2750円
くわしくはこちらのページをご覧ください。
10月1日0時より自動的に価格が切り替わりますので、ご参加のお客さまはお早めにお申し込みください。
時間 _ 20:00~22:00 (19:30開場)
場所 _ 本屋B&B 東京都世田谷区北沢2-5-2 ビッグベンB1F
▼入場料
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