2020年1月13日(月)

岡野大嗣 × 木下龍也によるABCから始める「今日は誰にも愛され短歌」教室 『今日は誰にも愛されたかった』(ナナロク社)刊行記念

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詩人の谷川俊太郎さんとの共著『今日は誰にも愛されたかった』を12月刊行する歌人の岡野大嗣さんと木下龍也さん。
本書の刊行を記念して、人気の歌人二人がW講師を務める最新版の「短歌教室」を開講いたします。【受講者50人限定】

たった31文字で、心の機微や、ときに人生を感じる物語をも伝える「短歌」。
いったいどうやって作っているの? 
言葉のセンスってどう磨けばいい?
短歌にももちろん、誰もが身に着けることができる「技術」と「知識」があります。
独学で創作を深めていった二人がそれぞれに考え抜いた「短歌する方法」を、ミニテストやセレクトタイムなど考えて楽しみながら受けられる合計120分の講義に。
本書制作での谷川俊太郎さんとの4ヵ月間の合作「修行」など、国民詩人とのエピソードもお話しします。

当日は、講義に合わせて作成するミニ教科書「短歌のテキスト2020」(岡野大嗣・木下龍也著/32頁/参加者無料贈呈)をご用意しています。
講義中はもちろん、ご自宅に戻ってからの復習にもお役立てください。

【プロフィール】
岡野大嗣(おかの・だいじ)
1980年、大阪府生まれ。歌人。
2014年に第一歌集『サイレンと犀』、19年に第二歌集『たやすみなさい』(ともに書肆侃侃房)を刊行。
18年、木下龍也との共著歌集『玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ』(ナナロク社)を刊行。
反転フラップ式案内表示機と航空障害灯をこよなく愛する。

もういやだ死にたい そしてほとぼりが冷めたあたりで生き返りたい
そうだとは知らずに乗った地下鉄が外へ出てゆく瞬間がすき
『サイレンと犀』より

写メでしか見てないけれどきみの犬はきみを残して死なないでほしい
ゆぶね、って名前の柴を飼っていたお風呂屋さんとゆぶねさよなら
『たやすみなさい』より

台風が倉庫の窓を殴るのをマットの耳は歌とおもった
倒れないようにケーキを持ち運ぶとき人間はわずかに天使
『玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ』より

木下龍也(きのした・たつや)
1988年、山口県生まれ。歌人。
2013年に第一歌集『つむじ風、ここにあります』、16年に第二歌集『きみを嫌いな奴はクズだよ』(ともに書肆侃侃房)を刊行。
18年、岡野大嗣との共著歌集『玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ』(ナナロク社)を刊行。
同じ池に二度落ちたことがある。

鮭の死を米で包んでまたさらに海苔で包んだあれが食べたい
自販機のひかりまみれのカゲロウが喉の渇きを癒せずにいる
『つむじ風、ここにあります』より

立てるかい 君が背負っているものを君ごと背負うこともできるよ
ついてきてほしかったのに夢の門はひとり通ると崩れてしまう
『きみを嫌いな奴はクズだよ』より

邦題になるとき消えたTHEのような何かがぼくの日々に足りない
詩集から顔を上げれば息継ぎのようにぼくらの生活がある
『玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ』より

日程 / 2020年1月13日 (月)
時間 / 14:00~16:00 開場 13:30~
料金 / 2,200円(税込)
定員 / 50名様
会場 / 本店内 小教室

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