経済のグローバリゼーションという、「生活の資本化」と、インターネットやスマートフォンによる、「コミュニケーションの暴力的な標準化」。そこでは、常にアメリカという亡霊が跋扈し、私たちの住む世界から「期待」を収奪している――。
『談』no.103に収録された、メディア研究者の桂英史さんインタビュー「端末市民の行方…レトリックの共同体から発話の共同体へ」。
この問題関心にそって、桂英史さんと、お相手には文化人類学者の今福龍太さんをお招きし、
脱=中心性の「期待」であるはずの端末市民という立場から、アメリカという亡霊を問い直し、そして、「期待」を奪還するための表現力と想像力について、語り合っていただきます。
濃密な2時間、じっくりお聞きください。
桂英史(かつら・えいし)
1959年長崎県生まれ。図書館情報大学大学院図書館情報学研究科修士課程図書館情報学専攻修了、富士ゼロックス情報システム株式会社、学術情報センター研究開発部学術情報研究系助手、東京造形大学助教授を経て、現在、東京藝術大学大学院映像研究科教授。専門はメディア研究・図書館情報学。著書に、『インタラクティヴ・マインド[新版]』NTT出版、2002、『人間交際術 コミュニティデザインのための情報学入門』平凡社新書、2001、『メディア論的思考 端末市民の連帯意識とその深層』青弓社、1996、他がある。
今福龍太(いまふく・りゅうた)
1955年東京都生まれ。文化人類学者、批評家。東京外国語大学教授。1980年代よりメキシコ、カリブ海などでの調査を経て文化のクレオール化に注目。その後、大陸原理に代わる「群島」のヴィジョンを思想として展開。また、2002年より巡礼型の野外学舎「奄美自由大学」を主宰。著書に、『ジェロニモたちの方舟 群島-世界論〈叛アメリカ〉篇』岩波書店、2015、『書物変身譚』新潮社、2014、『薄墨色の文法』岩波書店、2011、他多数。
なお、インタビュー「偶有性を呼び出す方法、反転可能性としての…」が『談100号記念選集』(たばこ総合研究センター、2014)に収録されている。
司会:佐藤真(『談』編集長)
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出演 _
桂英史(メディア研究)
今福龍太(文化人類学)
司会:佐藤真(『談』編集長)
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時間 _
20:00~22:00 (19:30開場)
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場所 _
本屋B&B
世田谷区北沢2-12-4 第2マツヤビル2F -
入場料 _
1500yen + 1 drink order