2016年5月11日(水)

中村寛 × 佐藤直樹 × 石田尚志 「芸術を話そう!」 『芸術の授業 BEHIND CREATIVITY』(弘文堂)刊行記念

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デザイナー、画家、映画監督、写真家、演出家、詩人・・・・・・美大、芸大の教壇にたつ12人のつくり手たちが一冊の本を通じ、「表現」の背骨をあぶり出すことを試みました。その試みが結実した『芸術の授業 BEHIND CREATIVITY』の刊行を記念し、美大の授業を疑似体験できるイベントを企画します。
表現には、作品のテーマや形態に関わらず、つくり手がこの社会をどう見ているのか、そしてどう切り取ったのかが反映されます。しかし、それはデザインソフトの使い方やデッサンの技術といった“スキル”とは違う種類のもの。そんなもの他人に教えることなどできるのでしょうか? 問われているのは、つくり手の同時代に対する姿勢です。
オリンピックのエンブレム問題も、ドラマや映画で煙草をふかすシーンが少なくなったことも、ナチスのユダヤ人大量虐殺には〈デザイン〉が効果的に使われていたことも、表現と社会は常に隣り合わせにあることを表しています。あなたも普段の生活で、身のまわりのちょっとした社会の変化に既に気付いていると思います。だから、話してみませんか?
何にも縛られず、自由の象徴と考えられてきた〈デザイン〉や〈アート〉も実のところ、いまの時代の「暗黙知」のうえに立ってこそ、はじめて成立可能となるものなのかもしれません。それでは、つくり手の表現を規定している暗黙知とはなんでしょう? 同時代の表現について、「暗黙知」「タブー」から考え始めてみたいと思います。案内役はつくり手でもあり、多摩美の教壇にも立つ3人の著者が務めます。

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時 間 _ 20:00~22:00 (19:30開場)
場 所 _ 本屋B&B 世田谷区北沢2-12-4 第2マツヤビル2F
入場料 _ 1500yen + 1 drink order

【著者プロフィール】
中村寛(なかむら ゆたか)
多摩美術大学准教授。専門は文化人類学で、「周縁」における暴力や社会的痛苦、差別と同化のメカニズム、コミュニケーションなどのテーマに取り組む一方、「人間学工房」を通じてさまざまなジャンルのつくり手たちと文化運動を展開する。著書に『残響のハーレム-ストリートに生きるムスリムたちの声』(共和国,2015)がある。

佐藤直樹(さとう なおき)
1994年、『WIRED』日本版創刊にあたりアートディレクターに。1998年、アジール・デザイン(現Asyl)設立。数多くの雑誌、イベント、宣伝物等をデザイン。2003~10年、アート・デザイン・建築の複合イベント「セントラルイースト東京(CET)」をプロデュース。2010年、民間設立のアートセンター「アーツ千代田 3331」の立ち上げに参画。美学校講師、多摩美術大学教授。

石田尚志(いしだたかし)
画家、映像作家。ドローイングアニメーションやパフォーマンスによって、絵画が生まれる時間を作品化する。主な展覧会に「渦まく光」横浜美術館、沖縄県立博物館・美術館(2015)、「二夜展」神奈川県立近代美術館鎌倉(2015)。多摩美術大学造形表現学部映像演劇学科准教授。

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