2016/9/16(金) 19:00~20:30
la kagu(ラカグ)2F レクチャースペースsoko
長篇小説『悪声』で今年度の河合隼雄賞物語賞を受賞した、いしいしんじさんの最新短篇集『海と山のピアノ』には、ゆるやかにつながり、響きあう、9つの「水」の物語が収録されています。表題作は、山で人が溺れ死んだ村に、グランドピアノのなかで眠る少女が流れ着き、うたと奇跡をもたらす物語です。どの短篇も、命を育み、ときに奪う、水の静けさ、こわさ、あたたかさが迫ってくる、力強く魅力的な作品ばかり。
そして、『海と山のピアノ』の装幀は、いしいさんが、「出版史上に残るカワイさ」「宇宙一かわいい」と驚嘆した、くまあやこさんによるエッチングでぐるりと覆われています。このたびのイベント「海と山の人形劇とお話の会」は、いしいさんが、くまあやこさんのエッチングとla kagu のスペースに触発されて思いつかれたもの。いしいさんから次のようなコメントが届きました。
『海と山のピアノ』のカバー絵の世界の、まかふしぎな即興人形劇を、蓄音機の奏でる、タイムレスな音楽にのせて、お届けします。
人形劇の人形は、くまあやこさんのカバー絵から抜け出してきたクマや犬、ネコや魚たち(たぶん)。どんなお話が繰り広げられるかは、まだ誰にもわかりません。いしいさん所有の蓄音機が奏でる音楽もおたのしみに!
新作短篇集『海と山のピアノ』をめぐるお話も、もちろんたっぷりとお聞かせいただきます。特別の一夜、どうぞお見逃しなく。
※トーク終了後、いしいしんじさんのサイン会を行います。書籍は会場でも販売いたします。
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プロフィール
いしいしんじ
1966(昭和41)年大阪生まれ。京都大学文学部仏文学科卒。1996(平成8)年、短篇集『とーきょーいしいあるき』刊行(のち『東京夜話』に改題して文庫化)。2000年、初の長篇『ぶらんこ乗り』刊行。2003年『麦ふみクーツェ』で坪田譲治文学賞受賞。2004年『プラネタリウムのふたご』、2006年『ポーの話』、2007年『みずうみ』が、それぞれ三島賞候補に。その他の小説に『トリツカレ男』『四とそれ以上の国』、エッセイに『いしいしんじのごはん日記』『熊にみえて熊じゃない』『遠い足の話』など。現在、京都在住。
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自由席:2,000円
ご購入いただいたチケットの、取替・変更・キャンセルはできません。ご了承ください。
開場は開演の30分前です。