2019年4月7日(日)

金玖美 × 尾原史和トークイベント&サイン会 写真集『EXIT』(ブートレグ)刊行記念

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写真家、金玖美さんが2004年より15年間とらえ続けたイギリスの人々と情景を、3月29日、一冊の写真集『EXIT』として発表。
刊行を記念して本作のデザインを担当した尾原史和さんと写真家によるトークイベントを開催します。
トーク終了後はサイン会を予定しておりますので、ぜひご参加ください。

――以下、写真集本文より

4、5歳の頃に姉と繰り返し読んでいた本の中に出てきた、イギリスの地名にずっと惹かれ、いつか行ってみたいと思いを馳せた。
空想の中で惹かれていた英国へ、20歳の時に初めてひとりで訪れる。
その10年後、暫時居住することになり、そこは私にとってもはや幻想ではなく、現実の世界となった。

渡英後すぐに始めた家探し中に見つけた楽しみ。
部屋の内見をしながら、人々の生活を覗き見る。写真を撮る。
そして一緒に暮らしてみる。
国境をも超えた、全くの他人同士の暮らし。個々の部屋に鍵はない。

様々なルーツを持つ移民や、性差を超えた男女たち。
単身者、カップル、家族、・・・。
ちょっとシャイでポリティカル。そして温かく、無干渉。
2016年のBrexit をめぐる国民投票後、30万人もの移民がすでに英国を去ったという。

残留の一票を投じるために、家族を守るために、英国籍に変えたドイツ人男性。
金があればEU離脱なんてどっちでもいいと言う黒人青年。
不法占拠を続け、その暁にフラットを自分のものにしたイギリス人画家。
初めて会ったその日に、「家で子供を産むから写真を撮りに来ない?」と持ちかける妊婦。
EU離脱というより日々の生活が心配だと嘆く若きシングルマザー・・・。

これらは2004年から2018年までの間、ロンドンを中心に撮影しており、国民投票後の2016年以降はドーヴァー、マンチェスターへも足を延ばした。
自身の私的なドキュメンタリーから生まれた1枚1枚の写真に潜む、愛すべき他人たちのストーリーを想像していただければ幸いである。

私が経験したかつてのこの英国での情景を、決して忘れはしない。

金 玖美

*書籍の発送はございません。イベント当日、あるいはご希望の方には事前に店頭にてお渡しいたします。

【プロフィール】
金 玖美(きん・くみ)
京都府出身。1997年にマガジンハウスへ入社し、ポパイやアンアンなどで専属フォトグラファーを務める。
2004年、同社を退社後、渡英。
London College of Communication にて Professional Practical Photography のコースを修了。
ヨーロッパでも雑誌の仕事や作品撮りを続ける。
帰国後の2008年、ROCKETにて個展「TRANSIENT」を開催し、同名の作品集を発表。
COWBOOKS主催のリトルプレスフェアにて2007年「LITTLE SCENERY」、2009年連作「無題」、2011年「海を行き交う」を発表。
2014年「TOKYO PHOTO 2014」に出展。現在、東京を拠点として、ファッションやポートレートを中心に、広告や雑誌、ムービーで活動中。HP

尾原史和(おはら・ふみかず)
高知県出身。ブートレグ(旧スープデザイン・プランクトン)代表。
雑誌や書籍・図録やカタログなどのエディトリアルデザインを中心として、店舗や展覧会のアートディレクションなど、多岐にわたり活動している。
マルチプル・レーベルとして写真集や画集の出版・靴などのプロダクトを制作。
著書に『逆行』(ミシマ社)、『デザインの手がかり』(誠文堂新光社)、E&Yより作品『Rule Book』を発表。

日程 / 2019年4月7日 (日)
時間 / 14:00〜15:30 開場 13:30〜
料金 / 4,320円(書籍代・税込)or 1,350円(入場料のみ・税込)
定員 / 50名様
会場 / 本店内 小教室

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