棋士と哲学者という、1988年生まれ同士の異色顔合わせによる対話の記録、『僕らの哲学的対話 棋士と哲学者』がこのたび刊行されます。
いまほど「人間」の自明性が疑われている時代はありません。たとえば、AI(人工知能)を搭載した将棋ソフトが驚異的な進化を遂げている現場において、棋士はAIと人間との関係の在り方を考えざるを得ないのではないでしょうか。
同書では「人間」を巡る様々な問いを、棋士と哲学者の二人が勝負論や幸福論など様々な切り口から考察しています。
今回、同書の刊行を記念してトークイベントを開催します。
出演は、著者である哲学者の戸谷哲郎さんと棋士の糸谷哲郎さん。ゲストに、作家・哲学ナビゲーターの原田まりるさんをお迎えします。哲学をベースにした幅広い表現活動をされている原田さんにとって、ご自身と哲学との向き合い方はどのようなものなのでしょうか。
いま哲学の場はどこにあるのか、哲学は何を救うのか、哲学は社会を変えるのか等、御三方それぞれの視点で縦横無尽に語り合います。
【出演者プロフィール】
戸谷洋志(とや・ひろし)
1988年、東京都世田谷区生まれ。専門は哲学、倫理学。
大阪大学大学院博士課程満期取得退学。現在は追手門学院大学の特任助教。
現代思想を中心に、科学技術をめぐる倫理のあり方を研究している。
第31回暁烏敏賞受賞。
著書に『Jポップで考える哲学―自分を問い直すための15曲』(講談社、2016年)、『ハンス・ヨナスを読む』(堀之内出版、2018年)がある。
糸谷哲郎(いとだに・てつろう)
1988年生まれ。棋士。八段。
2014年に羽生善治を挑戦者決定三番勝負で破り、森内俊之から竜王位を奪取、久々の20代タイトル保持者となった。
現役の棋士として初めて国立大学へ進学し、大阪大学文学部にて哲学・思想文化学を研究。
大学院ではハイデガー及びヒューバート・ドレイファスを研究し修士学位を取得。
著書に『現代将棋の思想 一手損角換わり編』(マイナビ、2013年)、共著に『糸谷&斎藤の現代将棋解体新書』(マイナビ、2016 年)がある。
原田まりる(はらだ・まりる)
1985年京都市出身。高校生時代、哲学書に出会い感銘を受ける。
大学在学時よりおこなってきた芸能活動を経て、現在は作家・哲学ナビゲーターとして活動。
オンラインサロン「この哲学がスゴい! ケンカしない哲学交流ラウンジ」(DMMLounge)主宰。
『ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。』(ダイヤモンド社/第5回京都本大賞受賞)、12/5発売の新刊『アラフォーリーマンのシンデレラ転生』(KADOKAWA/カクヨムWEB小説コンテスト大賞受賞)、雑誌「ダ・ヴィンチ」(KADOKAWA)にてAI×人間コメディー小説『ぴぷる』連載中。
時間 _ 20:00~22:00 (19:30開場)
場所 _ 本屋B&B 東京都世田谷区北沢2-5-2 ビッグベンB1F
▼入場料
■前売1,500yen + 1 drink
■当日店頭2,000yen + 1 drink